対中国会議員連盟が台湾で総会 頼清徳総統「民主主義のパートナー守る」
産経ニュース / 2024年7月30日 20時26分
【台北=西見由章】日米欧豪などの国会議員らで構成する「対中政策に関する国会議員連盟(IPAC)」は30日、台北で年次会合を開いた。台湾の頼清徳総統は会合で演説し、中国による統一圧力を踏まえて「台湾は世界の民主主義を守る最前線に立っている。台湾海峡の平和と安定は世界の民主主義と平和、繁栄と密接な関係がある」と述べ、民主主義国と連携して中国からの脅威に対応していく姿勢を強調した。会合は31日まで。
頼氏は「中国のいかなる国への脅威も、それは世界に対する脅威だ。台湾は力の限り民主主義を擁護し、権威主義の拡張という脅威から民主主義のパートナーを守る」と語った。
IPACが同日開いた記者会見には、中国の人権問題などに取り組む「人権外交を超党派で考える議員連盟」の中谷元共同会長も出席。中谷氏は「IPACは行動する集団だ。多くの政府が北京(中国政府)の挑戦に立ち向かうということに消極的であったとしても、私たちは黙って見過ごすことはない」と述べた。
さらに中谷氏は、中国が国連代表権を回復した1971年の国連総会決議を同国が歪曲(わいきょく)して「一つの中国」原則の主張と結び付け、台湾の国際組織への参加を妨害しているなどと非難する「決議案モデル」をIPACが同日採択したことを公表。同モデルをもとに「中国政府による国連決議の歪曲を断固として拒否するよう各国政府に働きかける」と表明した。
またIPACは会見で、6カ国と台湾が新たに加盟し、計40カ国・地域となったことを明らかにした。
年次会合は23カ国と欧州連合(EU)欧州議会から計49人が参加した。一方、AP通信は訪台を予定していた6カ国の議員が、台北での会合に出席しないよう中国の外交官が要求する電話やメールを受け取ったと報じた。IPACは「明白な脅迫行為」として非難声明を出した。
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