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群馬「正論」懇話会 中国のウイグル弾圧に「強い非難の声を」 レテプ・アフメット氏講演

産経ニュース / 2024年7月2日 12時4分

収容所入所者の生々しい証言や、元警察官の中国人へのインタビュー内容(講演時の資料から)

群馬「正論」懇話会の第66回講演会が6月28日、前橋市の前橋商工会議所会館で開かれ、日本ウイグル協会会長のレテプ・アフメット氏が「進行中のウイグルジェノサイドの実態」と題して講演した。アフメット氏は、中国の習近平政権が進めるウイグル人の民族浄化ともいえる圧政の実態について、欧米メディアや国連などの機関がまとめたデータや写真、映像を交えて紹介。「ウイグル人は気の毒だということではなく、中国が世界や日本の支配権を握ったら皆さんの子や孫がどんな目に遭うか、そういう視点で考えてほしい」と訴えた。

アフメット氏の郷里・新疆ウイグル自治区は戦後、中国の一部となり、当初いなかった漢人は現在、半数近くまで増えた。ただ、各地に強制収容所が建設され、罪もないウイグル人が次々と連行され始めたのは習政権下の2017年からだった。

当初は取り合わなかった国際社会も、欧米メディアの取材などから徐々に実態を知り、国連も「最低100万人収容」と認定。ウルムチ郊外には13万人を収容する施設も確認された。内部では母国語を禁じられ、強制労働のほか、ウイグル人としての自己否定と中国共産党への忠誠が、女性には性的暴行や不妊手術が強いられた。両親が連行されて残された子供たちは、隔離され洗脳教育を施されている。

アフメット氏はこうした事実を、英BBCや米CNN、さらに産経新聞やNHKなどの国内メディアが報じるウイグル人へのインタビュー記事や写真とともに説明。さらに、死刑宣告を受けた新疆大学元学長ら多数の有識者を写真入りで紹介し、「すべてが、中国も締約国になったジェノサイド条約の定めた5項目に該当する」と批判した。

なぜ、習政権は人権無視の政策へとかじを切ったのか。「ウイグルを支配下に置いて約70年、いろいろやっても中国への同化が進まないから、力ずくで推し進め始めた」。その上で、先進7カ国(G7)の中で日本だけが対中制裁に加わっていない現実を挙げ、「国会を中心に、日本国として強い非難の声を上げてほしい」と訴えた。

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