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中国、アフリカに7兆円超拠出 無償軍事援助など安保協力も拡大 習氏が首脳会合で表明

産経ニュース / 2024年9月5日 18時54分

【北京=三塚聖平】中国の習近平国家主席は5日、アフリカ諸国と北京で開催中の「中国アフリカ協力フォーラム」首脳会合で演説した。中国とアフリカの関係は「歴史上最良の時期にある」とし、協力深化に向けて今後3年間で総額3600億元(約7兆3000億円)規模の資金を拠出すると表明した。10億元(約200億円)規模の無償軍事援助や合同軍事演習の実施など、安全保障分野の協力拡大も進める方針を示した。

「運命共同体」の構築訴え

資金拠出の対象分野は貿易や産業、インフラ、農業など。習氏は2018年の前回首脳会合でも600億ドル(約8兆7000億円)規模の資金拠出を表明している。

中国は米欧との対立激化も念頭に、グローバルサウスと呼ばれる新興・途上国との関係強化を進めている。習氏は演説でアフリカ側に「運命共同体」の構築を訴え、各国との2国間関係を「戦略関係」のレベルに引き上げることを提案した。

習氏は演説で、対中圧力を強める米国や欧州各国への対抗意識をのぞかせた。「西側諸国の現代化プロセスはかつて、広範な発展途上国に甚大な苦難をもたらした」と欧米諸国を中心とした植民地主義の歴史に言及。中国とアフリカに代表される途上国は「歴史的不公平を絶えず正してきた」と述べ、今後も連帯していくことを呼び掛けた。

安全保障にも関係拡大

中国の過剰融資によりアフリカなどの途上国が「債務のわな」に陥っていると国際社会で批判されていることを意識してか、習氏はインフラ投資以外の支援や協力にも重点を置いた。アフリカの途上国33カ国の製品に対する輸入関税をゼロにする優遇措置をとり、アフリカで少なくとも100万人の雇用創出を支援するなどと表明した。

これまで経済が中心だったアフリカとの関係を安全保障にも拡大させようとの意図もうかがわれた。習氏は「中国はアフリカが平和と安定を自ら守る能力を高めることを援助したい」と発言。アフリカの軍・警察関係者の育成支援のほか、中国軍との合同での演習や訓練の実施を表明した。

フォーラムは2000年に発足し、アフリカの50カ国以上が参加している。今回の首脳会合は4~6日に北京で開催している。

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