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中国、露朝接近を静観 米国からの圧力増を警戒か

産経ニュース / 2024年6月19日 20時20分

【北京=三塚聖平】ロシアのプーチン大統領が北朝鮮で金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記と会談したことに、中国側は静観の構えを示している。中国は露朝双方と友好関係にあるが、ロシアのウクライナ侵略に関し米国などから「中朝露一体」と見られ、自国への圧力が増すのを避けようと神経をとがらせているもようだ。

中国は18日にソウルで韓国と外交・防衛当局高官による「外交・安全保障対話(2プラス2)」を開いた際、韓国側が露朝首脳会談に言及したことに、「2つの主権国家が二国間で手配したものだ」と述べるにとどめた。中国外務省の林剣(りん・けん)報道官が19日の記者会見で明らかにしたもので、林氏は連日、露朝関係について慎重な発言に終始している。

中国は、対立長期化が必至の米国との外交を有利に進めるため、露朝それぞれとの関係を重視するが、ウクライナ侵略を契機に露朝が軍事協力を強化していることには一定の距離を置いてきた。侵略を非難する米欧との関係にひびが入ることを警戒しているためだ。中国の銀行は、昨年末の米国発動の対露追加制裁に抵触しないよう、露企業との取引を手控えるようになったとされる。

一方で、中国は後ろ盾となって支えてきた北朝鮮との関係を対米カードに利用しており、露朝の中国抜きでの一層の接近は「居心地がよくない」(中国のメディア関係者)ともいえる。

北朝鮮としては、対露関係強化によって、対中関係も少しでも自国に有利な形にしようと試みているとの見方もある。中国が北朝鮮の欲する労働者の大規模な新規受け入れに難色を示しているなどの事情があるからだ。

今年10月に迎える中朝国交樹立75年の節目に合わせ、習近平国家主席と金氏が2019年以来となる首脳会談に臨む可能性も取り沙汰される。中国側は11月の米大統領選など国際情勢もにらみ、北朝鮮との距離感を調整するとみられる。

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