「船持った国が説明責任を」自民・萩生田氏 中国船の台湾沖海底ケーブル損傷関与疑いで

自民党の萩生田光一元政調会長は8日、ネット番組「ニッポンジャーナル」に出演し、中国の貨物船が台湾周辺海域で通信用海底ケーブルを損傷させた疑いが浮上していることについて「客観的に見て意図的にやっているのではないかと思われる案件が非常に多い。国際会議の中できちんと（問題視して）やるべきだ。船を持った国が説明責任を果たすのは当然だ」と指摘した。

台湾の海巡署（海上保安庁）は今月3日、台湾の通信会社から米国とを結ぶ海底ケーブルが損傷したとの通報を受け、貨物船を確認。この船は台湾沖をジクザグに航行し、いかりを引きずっていたとも報じられている。船籍はカメルーンだが、船主は香港企業だった。取締役は中国本土に在住し、船員も全員中国人だった。

共演した東海大の山田吉彦教授（海上安全保障）によれば、2020年以降台湾周辺で中国漁船など民間船による同様の事故が30件起きているといい、中国当局の指示を受けた動きの可能性が排除されないという。

萩生田氏は、石破茂政権に対し、「ビザの拡大をすぐにやるよりも、こういうことを中国政府に対して申し入れるべきだ」と語った。岩屋毅外相は先月25日に中国・北京で王毅共産党政治局員兼外相に対し、中国の富裕層を想定し中国人向けに10年有効のビザ新設などを表明している。