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中国、拿捕の台湾漁船4人を釈放 船長は拘束継続 緊張緩和を演出か

産経ニュース / 2024年8月13日 16時40分

【台北=西見由章】中国福建省に近い台湾の金門島沖で7月に中国海警局が拿捕(だほ)した台湾漁船について、海警局は13日、拘束していた船員5人のうち船長を除く4人を釈放した。違法行為が軽微で「刑事責任を追及しない」としている。

台湾漁船は7月2日、福建省から約20キロの中国領海内で拿捕された。台湾人の船長と船員1人、インドネシア人の船員3人が操業。海警局は当時、漁船が休漁期に違法な操業をしたなどと発表していた。

船員の解放に向け交渉にあたっている台湾側の関係者は、拘束が続く船長について「司法手続きが終われば、漁船とともに解放される見通しだ」と台湾の中央通信社に述べた。

金門島周辺の海域を巡っては最近、中台の懸案事項が相次いで決着している。2月に台湾当局が追跡していた中国漁船が転覆し2人が死亡した事故の処理を巡り、中台は7月末に合意。8月7日には、海警局が救助後4カ月以上にわたり拘束を続けていた台湾の軍人が解放された。

中国側には台湾から投資を呼び込みたい思惑などがあり、緊張緩和を演出している。一方、台湾本島や離島の周辺で軍用機や軍艦、海警船の動きを活発化させる圧力は弱めていない。

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