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香港紙創業者の国安法裁判 黎氏が外国との結託を全面否認、菅野志桜里氏との接触も否定

産経ニュース / 2024年11月20日 21時46分

香港の裁判所で20日、香港国家安全維持法(国安法)違反罪などに問われた蘋果(ひんか)日報(アップルデイリー)創業者、黎智英(れい・ちえい、ジミー・ライ)氏(76)の公判が開かれ、黎氏が初めて本格的に供述した。黎氏は外国勢力と結託して国家の安全に危害を加えたとする検察側主張を全面否認。共謀者の一人とされた菅野志桜里(しおり)氏(山尾志桜里元衆院議員)に関しても「知らない」と断言した。

検察側は、黎氏が香港や中国に対して制裁を科すよう米国など外国に求めたと主張している。黎氏はこの日、グレーのジャケットを着て法廷に現れ、弁護士の質問に答える形で英語で証言した。

法廷で黎氏はまず蘋果日報について、1989年の天安門事件が創業の契機になったと言及。「法の支配や自由、民主、表現の自由」などの価値観を掲げて報道したと述べ、政府への憎悪などをあおったとする検察側の主張を否定した。

トランプ次期米大統領の前政権時代(2017~21年)、トランプ氏と会ったことも、トランプ氏のメッセージを受け取ったこともないと証言。19年7月に当時のペンス副大統領と米ワシントンで面会した際も、「反中、反香港の行動を起こすよう求めたことはない」と主張した。

検察側は、中国の人権侵害行為への制裁を可能にする法律制定を目指していた菅野氏と黎氏が共謀したとしている。黎氏は菅野氏について「聞いたこともない」と接触を否定した。

黎氏の供述は法廷で1カ月以上にわたって続く見通しだ。(藤本欣也)

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