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刺殺男児が通っていた「日本人学校」世界に94校 中国最多、投石など反日行動の標的にも

産経ニュース / 2024年9月21日 11時0分

中国・深圳で刺殺された男子児童(10)が通っていた日本人学校は、日本国内と同等の教育を受けられる海外の教育機関。文部科学省によると、今年4月時点でアジアを中心に50カ国・地域に94校が設置されているが、そのうち最も多い10校がある中国本土の日本人学校は、反日行動の標的にもされてきた。

日本人学校は、主に海外の現地日本人会など民間が設置し、文科相が認定する全日制の学校。1956(昭和31)年にタイ・バンコクに1校目が設置された。日本から教諭が派遣され、日本の小中学校と同じ教科書で学び、中学部の卒業生は日本の高校の入学資格を得られる。

また、日本人学校とは別に、現地の学校などに通う子供向けに週末や放課後、日本語で授業をする「補習授業校」が欧米を中心に230校設置され、国の財政支援を受けている。

文科省によると、日本人学校の在籍者は2022年、世界で1万4487人。8割近くをアジアが占める。94校のうち10校は中国本土の9都市にあり、国別で最多。上海にある高等部1校を含め、計約3300人が在籍している。

中国本土の日本人学校は、日本大使館とともに、反日行動の標的にもされてきた。昨年8月の東京電力福島第1原発処理水の海洋放出後には、青島の日本人学校の敷地内に中国人が石を投げ込み、公安当局に拘束された。蘇州の日本人学校では複数の卵が投げ込まれていたのが見つかった。

2021年には、満州事変の発端となった昭和6(1931)年の柳条湖事件から90年の節目となった9月18日ごろから、中国のインターネット上で「日本人学校の数が多い」と問題視する文書が出回った。文書は日中戦争を持ち出し、「前科のある日本がこんなに多くの学校を中国に建てており、警戒しなければならない」と主張。北京の日本人学校には嫌がらせとみられる電話が相次いだ。

今年6月に母子切りつけ事件があった蘇州の日本人学校では、複数の駐在員家庭が帯同の家族を帰国させたり、隣接する上海の日本人学校へ子供を転校させたりしたという。

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