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中国で拘束のアステラス製薬日本人社員、11月下旬に初公判実施 北京の裁判所

産経ニュース / 2024年12月9日 16時33分

【北京=三塚聖平】昨年3月に北京市内で中国当局によりスパイ容疑で拘束されたアステラス製薬の日本人男性社員の初公判が北京の裁判所で行われていたことが9日、分かった。日中関係筋によると、11月下旬に北京市第2中級人民法院(地裁)で行われたという。

男性は、中国に進出する日系企業の団体「中国日本商会」の幹部を務めたこともあるベテラン駐在員。昨年3月に駐在を終えて北京から帰国予定だったが、直前に国家安全当局に拘束されたとみられる。昨年10月に正式に逮捕され、今年8月に中国の検察当局が起訴していた。

日本政府は男性の早期解放を中国側に求めている。金杉憲治駐中国大使らが男性と領事面会を行っており、これまでのところ男性の健康状態に大きな問題は確認されていない。中国当局は男性の拘束の経緯や具体的な容疑事実を明らかにしていない。

中国当局は「国家安全」を重視する姿勢を鮮明にしており、2023年にはスパイ行為の定義を拡大した改正反スパイ法を施行した。違法行為の対象行為が不透明なまま日本人など外国人が拘束されていることに懸念が増している。

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