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パリ五輪会場での台湾応援グッズ没収、背後に中国の「監視」 中国人が〝強奪〟も

産経ニュース / 2024年8月5日 18時30分

【台北=西見由章】パリ五輪の会場で台湾の選手を応援するグッズが警備員から相次いで没収されている。「台湾は中国の一部」と主張する中国当局の監視が背後にあるとみられ、台湾で反発の声が強まっている。中国人とみられる人物が観客の応援グッズを強奪する事件も発生し、台湾の外交部(外務省に相当)は「オリンピック精神に反し、法治に背き、言論の自由も侵害している」とする非難声明を出した。

台湾の中央通信社によると、男子バドミントン・ダブルス準決勝の会場で2日、台湾人の男性が掲げていた「Taiwan」と記されたタオルが、警備員に取り上げられた。さらに別の女性が持っていた「台湾頑張れ」と書かれたポスターを、中国人とみられる男が奪って逃げた。

4日に台湾と中国が対戦した決勝の会場でも、台湾側は、何も書いていない厚紙まで没収されたという。

国際オリンピック委員会(IOC)は中国側の主張を受けて、台湾の五輪参加名義を「チャイニーズ・タイペイ(中華台北)」と規定。台湾の「国旗、国歌」の使用を認めていないが、「台湾」と書かれた物品を禁止する明文規定はない。

中央通信社によると、会場では中国人女性が警備員に没収対象を指示する様子が目撃されているという。

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