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訪中短期ビザの免除再開か 中国が検討、月内にも発表可能性 日本との貿易促進狙う

産経ニュース / 2024年11月22日 9時37分

【北京=三塚聖平】中国政府が、日本に対する短期滞在のビザ(査証)免除措置の再開を検討していることが22日、分かった。関係者によると、中国当局が国内の大手旅行会社に対し、早ければ今月中にも再開を発表する可能性があると通知したという。

中国商務省は21日、貿易の安定成長に向けた措置として、ビザ免除の対象国を拡大させるといった方針を盛り込んだ通知をホームページに掲載した。中国経済が成長鈍化に見舞われている中、ビザ免除の再開で日本との貿易を促進する狙いがあるとみられる。

中国は、日本に対して15日以内の短期滞在のビザなし渡航を認めていたが、2020年春に新型コロナウイルス禍を受けて停止した。短期ビザ免除は、コロナ禍前は日本、シンガポール、ブルネイの3カ国のみに認めていた。コロナ収束後、中国は短期ビザの免除対象国を広げているが、日本は対象から外れていた。

日本の経済界などが免除再開を要望していたが、中国政府は中国人の訪日でも同様に免除する「相互主義」を新たに求め、再開に応じていなかった。日中関係筋によると、日本側はビザ免除は受け入れないものの、中国人のビザ申請手続きの簡素化を進める方向で調整しているという。

中国の習近平国家主席は15日、石破茂首相とペルーの首都リマで会談し、日中間で人的交流を進めることに意欲を示した。今回の首脳会談を受け、日本に対する短期ビザ免除の再開に向けた調整が進められているとみられる。中国側は、石破氏を岸田文雄前首相と比べて「対中穏健派」とみており、日本との関係安定化に向けた動きをみせている。

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