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ウクライナのレズニコフ前国防相インタビュー 「ロシアは張り子の虎」と勝利に強い自信 長距離兵器による露領攻撃の全面解禁も要請

産経ニュース / 2024年8月24日 17時49分

キーウ市内でインタビューに応じるウクライナのレズニコフ前国防相(黒瀬悦成撮影)

【キーウ=黒瀬悦成】ウクライナのレズニコフ前国防相(58)が24日までに首都キーウ(キエフ)で産経新聞のインタビューに応じた。レズニコフ氏は、ロシア西部クルスク州への越境攻撃で露領土を制圧したことに関し「ロシアは張り子の虎だと証明された」と述べた上で、米欧はウクライナに供与した長距離兵器の使用制限を解除し、露領内への越境攻撃を全面的に容認すべきだと強調した。

レズニコフ氏は、越境作戦はキーウ防衛戦などを成功させたシルスキー総司令官を中心に立案、実行されたと明かし、露領内に幅四十数キロの緩衝地帯を設け、露軍の多連装ロケット砲がウクライナ東部ハリコフ州の街に届かないようにすることが主目的だとした。

また、クルスク州セイム川の橋を相次ぎ爆破していることから「今後はセイム川南岸まで制圧地域を拡大し、短距離弾道ミサイルを防ぐとともに、川を天然の要害として防衛態勢を固めるとみられる」と分析した。

制圧地域の露軍陣地では「小銃に弾丸が装塡(そうてん)されていないなど、奇襲攻撃に全く対応できなかった」。露軍の捕虜は徴兵の若者が大半で士気も低く、住民の抵抗も見られなかったという。

レズニコフ氏は、米作家マーク・トウェーンの言葉「大切なのは闘う犬の大きさではなく、闘争心があるかどうかだ」を引き、越境作戦の敢行がウクライナに勝機を開いたと強調した。

一方で露軍が制圧地域奪還に投入する増援部隊に対抗するためにも、米国供与の陸軍戦術ミサイルシステム(ATACMS)と英国供与の巡航ミサイル「ストームシャドー」による露領内への越境攻撃を全面解禁すべきだと訴えた。

その上で、国防相としての経験から「米国は、最初は『絶対に無理だ』と言いながら、結局はより高性能な兵器の供与に応じてきた。今日は無理でも明日には可能になる」と述べ、支援拡大に楽観的な見通しを示した。

レズニコフ氏は旧ソ連空軍勤務、キーウ市議などを経て2021年11月に国防相に就任。23年9月、国防次官らの汚職疑惑の責任を取り辞任したが、現在もゼレンスキー大統領や軍の首脳らと太いパイプがある。

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