ゼレンスキー氏、対ロシア戦勝計画を初公表 実現なら「来年中にも終戦」と見通し
産経ニュース / 2024年10月16日 23時28分
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は16日、同国最高会議(議会)で演説し、ロシアに対する「戦勝計画」を公表した。これまで計画の一部に言及していたが、全体像を明らかにしたのは初めて。ゼレンスキー氏は、計画を実現して「ウクライナが今、強くならなければ、ロシアはさらに強大化し、外交(による停戦)を永久に放棄するだろう」と指摘。一方、計画が実現されれば来年中にも戦争は終結するとの見通しを示した。
ゼレンスキー氏によると、戦勝計画ではウクライナの北大西洋条約機構(NATO)への即時かつ無条件の招待を求めた。そのほか、露西部クルスク州の占領地域の維持▽再侵略を予防するための欧米諸国と協力した戦略的措置▽経済力強化▽欧米が供与した長距離ミサイルによるロシア国内への攻撃の解禁-などが盛り込まれている。
NATOへの招待とは、将来的な加盟の確約を事実上求めたものとみられる。NATO諸国などとの連携を強化することでロシアに侵略継続を断念させ、停戦交渉の場にロシアを引き出したいウクライナの思惑を示した。
戦勝計画の策定は8月下旬にゼレンスキー氏が発表。これまでに米国や英国、フランス、ドイツ、イタリアに提示し、関与を求めてきた。ゼレンスキー氏は今月17~18日にベルギー・ブリュッセルで開かれる欧州連合(EU)首脳会議でも計画を説明する。
ただ、ロシアは、停戦にはウクライナがNATO加盟を断念して「中立化」することや、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ東・南部4州の領有権を放棄することが不可欠だと主張。戦勝計画が実現する前にウクライナを降伏に追い込む思惑だとみられる。NATO諸国の間でもウクライナのNATO加盟には慎重論が根強く、戦勝計画の実現可能性は不透明だ。(小野田雄一)
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