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ドイツ-フィンランド間の通信ケーブル損傷 バルト海で相次ぐインフラ破壊疑惑

産経ニュース / 2024年11月19日 9時27分

【パリ=三井美奈】ドイツとフィンランドを結ぶバルト海の海底ケーブルが18日に損傷し、一部の通信網が遮断された。外部からの力が加わり破壊されたとの見方が出ている。両国外相は同日、共同声明を出し、「強い懸念」を表明した。

この海底ケーブルは、ドイツ北部ロストックとフィンランドの首都ヘルシンキをつなぎ、全長約1100キロ。運営するフィンランドの通信会社シニアは、損傷は18日未明に確認され、原因は調査中だと発表した、修復には5~15日かかる見込みだとしている。

フィンランド公共放送YLEによると、同社は記者会見で、ケーブル損傷は通常、外部からの衝撃によるものだと強調した。強い振動を起こすような天災や事故は当日、起きていないとも指摘した。

外相の共同声明は「こうした事件が、意図的な破壊を想起させるような緊迫した時期にある」と警戒感を示した。そのうえで、欧州はいま、ロシアのウクライナ侵略に加え、悪意を持った第三者によるハイブリッド攻撃の脅威にさらされていると明記した。

バルト海では近年、海底インフラの損壊事件が相次ぐ。昨年10月にはスウェーデン-エストニア間の通信ケーブルの破損が発覚。続いてフィンランド、エストニア間のガスパイプラインが破壊されているのが見つかり、フィンランド警察は中国船の関与が疑われるとの見方を示した。22年秋にはドイツ-ロシア間のガスパイプラインが爆破され、周辺各国が捜査を行った。

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