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パリ五輪の名残り 地下鉄車内が暗かった理由が分かった パリの窓

産経ニュース / 2024年11月1日 7時0分

パリ市庁舎は、まだまだ五輪パラリンピック気分(三井美奈撮影)

この10月、パリに約1年ぶりに赴任した。夏の五輪の名残がまだ残っている。

まず、地下鉄がきれいになったので驚いた。観光客を迎えるために大掃除したらしい。車内が暗かったのは古都の風情ではなく、ほこりがたまっていたせいだったと分かった。路線図には、競技場への案内がそのまま残る。みんな楽しい思い出に浸っているようだ。

競技を見に行った知人も多かった。「ボクシングの試合、迫力あったよ」「私は卓球」と目を輝かせる。開会式では、ギロチンで処刑された王妃マリー・アントワネットが自分の首を持って登場する場面があり、日本では「なんて残虐な」と眉をひそめる人が多かった。過激演出にカトリック教会も反発したが、パリっ子の評価は違う。「やはり芸術は挑発でなくては」と絶賛の嵐。さすが、文化中華思想の国である。

困るのは、五輪で高騰したホテル価格がなかなか下がらないこと。円安が加わり、日本人にはこたえる。そこで住居探しの間、パリの外れにある「清掃は週1回だけ」という滞在型の宿に入った。周囲はベトナムやインドの料理屋ばかり。同行した夫が「もう少しパリらしいところに泊まろう」というので、市の中心部に移った。狭い部屋なのに、熱海の旅館で豪遊できる金額。もちろん、夫に払わせた。(三井美奈)

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