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仏下院選 左派が第1勢力 与党の敗退受け首相が辞任表明極右は伸び悩み

産経ニュース / 2024年7月8日 7時22分

【パリ=板東和正】フランス国民議会(下院、定数577)総選挙の決選投票が7日行われ、即日開票された。仏メディアなどによると、野党の左派連合「新人民戦線」が第1勢力になる見通し。マクロン大統領率いる最大勢力の与党連合は第2勢力に後退。第1回投票で首位だった欧州連合(EU)に懐疑的な極右政党「国民連合(RN)」は失速し、第3勢力にとどまる見通しとなった。

与党連合の敗退を受け、与党の選挙戦を指揮したアタル首相は7日、マクロン氏に辞表を8日に提出すると発表した。

アタル氏は与党連合が「過半数に達さなかった」と辞任理由を説明。7月下旬にパリ五輪の開会を控える中、「任務が必要な限り執務を続ける」とも述べた。

仏紙ルモンド(電子版)が報じた内務省の暫定結果によると、急進左派「不屈のフランス」などから成る新人民戦線の獲得議席数は182。与党連合が168で続き、RNが共闘勢力を含めて143となった。いずれの勢力も過半数の289議席に届かない見通し。

多数派形成へ各勢力による連立交渉が本格化するが、政策などが異なることから難航が予想される。いずれも多数派を形成できない「ハングパーラメント(宙づり議会)」となった場合は、予算案や法案を成立させるのが困難になる恐れがある。

総選挙は2回投票制。決選投票は6月末の第1回投票で過半数を得票した候補者がおらず、当選者が確定しなかった501選挙区で実施された。

決選投票前の世論調査では、RNが第1党になると予測されていた。新人民戦線と与党連合がRNの勝利を阻むため、200超の選挙区で候補者を一本化したことが奏功した可能性がある。

新人民戦線はマクロン氏が昨年実施した年金受給開始年齢引き上げに反対。福祉充実を唱える政策で高齢者を中心に支持を集めたとみられる。移民受け入れ制限を掲げるRNの台頭を懸念した有権者が新人民戦線などに投票した可能性もある。

仏メディアによると、決選投票の投票率は約67%で1997年以降で最も高かった。

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