ロシアが西部クルスク州の2集落奪還と主張 ウクライナ、露軍弾薬庫攻撃と発表

ロシアによるウクライナ侵略で、露国防省は9日、ウクライナ軍の越境攻撃を受ける露西部クルスク州の集落ノバヤ・ソロチナとポクロフスキーを奪還したと主張した。両集落はウクライナ軍の占領下にある同州の小都市スジャ方面に位置している。同州で露軍は占領された地域の奪還作戦に着手したものの、ウクライナ軍も抗戦し、激戦が続いているもようだ。

越境攻撃はウクライナ軍が8月6日に着手。同月下旬までにクルスク州の集落100カ所と約1300平方キロを掌握したと公表した。露軍は9月10日ごろから同州で本格的な反撃に着手。露国防省は同月16日までに集落計12カ所を奪還したと主張していた。

一方、ウクライナ軍は今月9日、露西部ブリャンスク州の露軍弾薬庫への攻撃に成功したと発表した。この弾薬庫は砲弾やミサイルの保管や改修が行われている特殊な施設で、同様の施設は露全国でも20カ所程度しかないと指摘した。同日には露南部クラスノダール地方のドローン（無人機）保管庫への攻撃にも成功したとしている。

ロシア側は弾薬庫が攻撃されたかどうかに言及していない。ただ、露国防省は9日、ブリャンスク州上空でウクライナ軍のドローン24機を撃墜したと発表。同州の非常事態当局は同日、州内で爆発物が爆発したとし、非常事態宣言を出した。

ウクライナメディアによると、南部オデッサ州の港湾施設が9日、露軍のミサイル攻撃を受け、少なくとも6人が死亡、11人が負傷した。この攻撃でパナマ船籍の船舶が損傷した。過去数日間で露軍は複数回にわたりオデッサを攻撃している。