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G7サミット 唯一元気な議長、メローニ伊首相 EUの新たな主役、他の首脳は青息吐息

産経ニュース / 2024年6月13日 12時7分

イタリア南部ファサーノで13日開幕する先進7カ国首脳会議(G7サミット)では、7カ国唯一の女性リーダー、メローニ伊首相(47)が議長を務める。9日開票の欧州議会選で大勝し、欧州連合(EU)の新たな主役として注目を集める。ほかの6カ国の首脳が内政で苦境にあえぐのとは対照的に追い風に乗っている。

メローニ氏はサミットを前に10日、「イタリアが、最も強力な政府でG7に臨めることを誇りに思う」と自信を示した。欧州議会選では、メローニ氏が率いる右派与党「イタリアの同胞」が29%を得票して首位に立ち、2019年の前回選(6%)から大きく躍進した。メローニ氏は22年の総選挙で、不法移民の排斥を掲げて勝利した。

同党は、独裁者ムソリーニのファシスト党の流れを汲む。政界では長く「極右の異端」扱いだった。メローニ氏はロシア、中国外交で強硬姿勢を示し、米欧政界で信頼を得た。ウクライナ侵略では、親露に傾く右派のライバル政党とは一線を画し、ロシアを批判した。前政権の親中政策を一転し、中国の経済圏構想「一帯一路」から離脱した。

会場はセレブ集う高級リゾート

私生活では、7歳の娘を持つシングルマザー。サミット会場には、米歌手マドンナさんらセレブが集う超高級リゾートホテルを選んだ。サミット参加は昨年の広島に続き、2度目となる。

ほかの欧州首脳たちは目下、青息吐息の状態だ。英国のスナク首相は、7月4日に総選挙が迫る。同国では、与党・保守党が、野党・労働党に約20ポイント差でリードされ、政権交代の可能性が高まっている。

フランスのマクロン大統領は、欧州議会選で与党が極右政党に大敗したのを受け、9日に下院選の実施を宣言したばかりだ。今月30日の第1回投票では、またも与党低迷が予想される。任期3年を残して、レイムダックに陥る危機が迫る。ショルツ独首相が率いる中道左派与党も、欧州議会選で過去最低の得票率に沈んだ。

カナダのトルドー首相は就任9年。16年の伊勢志摩サミットから参加するG7の「最長老」だ。来年秋までに行われる総選挙を前に、与党は支持率低迷に苦しむ。バイデン米大統領は、11月の大統領選での再選を目指し、今月27日、トランプ前大統領とテレビ討論会で対決する。

岸田文雄首相も支持率低迷にあえいでいる。追い詰められた5人の首脳を見て、何を思うだろうか。(三井美奈)

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