10月に中露首脳会談へ プーチン大統領が中国副主席に意向表明 BRICS会議に合わせ

4日、ロシア極東のウラジオストクにある海軍基地を訪れ、コルベット艦内を視察するプーチン大統領（中央、AP）

ロシアのプーチン大統領は4日、露主催の国際会議「東方経済フォーラム」に出席するため訪露した中国の韓正国家副主席と極東ウラジオストクで会談した。プーチン氏は10月にロシアで開かれる中露など主要新興国の枠組み「BRICS」の首脳会議に合わせ、中国の習近平国家主席と二国間の首脳会談を行う意向を表明した。

中露は盟友関係を改めて確認し、ウクライナ情勢と台湾情勢を巡ってそれぞれ対立する欧米諸国に対抗する思惑だとみられる。中国はウクライナ侵略に伴い欧米から経済制裁を科されたロシアとの貿易を拡大するなど、侵略を間接的に支援してきた。

プーチン氏は韓氏に「ロシアと中国の関係は過去にない水準に達している」と述べ、フォーラムを通じて中露協力を推し進めたい考えを示した。韓氏も「中国はロシアとともに両国協力の水準を継続的に高めていく用意がある」と応じた。

両氏は、米国が発動した対露追加制裁により中露間貿易に支障が出ている問題の解決策などについても協議した可能性がある。

プーチン氏と韓氏は5日、フォーラムの全体会合に出席する。（小野田雄一）