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ロシア、新たに2集落奪還と主張 越境攻撃下のクルスク州 ウクライナは防御の構え

産経ニュース / 2024年9月17日 10時57分

ロシア国防省は16日、ウクライナ軍の越境攻撃を受ける露西部クルスク州で新たに集落2カ所を奪還したと主張した。ロシアは今月10日ごろから同州での反撃作戦に着手したとみられ、12日時点で集落10カ所を奪還したと主張していた。

越境攻撃に関し、英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は16日、ウクライナの国防当局者が「ウクライナは占領地域をこれ以上拡大することを計画していない。その代わりに塹壕を掘り、陣地を防御している」と述べたと伝えた。また、別のウクライナ軍情報当局者が「露軍はクルスク州での反撃に3万8000人の兵力を投入したが、同州で戦術的成果を挙げるには戦力不足だ」との認識を示したとも報じた。

ウクライナ軍は8月6日に越境攻撃に着手。同月下旬時点でクルスク州の集落100カ所と約1300平方キロの面積を掌握したと報告していた。

ウクライナのゼレンスキー大統領は越境攻撃の狙いに関し、①領土を占領してロシアを交渉に引き出し、譲歩を迫る②最激戦地のウクライナ東部ドネツク州に展開する露軍戦力をクルスク州防衛に回させ、ドネツク州での露軍の圧力を弱める-ことなどだと説明した。

これに対し、露軍はクルスク州防衛に予備戦力を投入する一方、主力部隊をドネツク州に維持。越境攻撃に戦力を投入した結果、ウクライナ軍の防衛線が弱体化したとみて、むしろドネツク州で攻勢を強めている。

ウクライナ軍がクルスク州で露軍の反撃を撃退して占領地域を維持し、露軍をドネツク州での戦闘に注力できなくさせられるかどうかが目下の焦点となっている。

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