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反移民のAfDが第1党になったドイツ東部州議選 欧州での右派伸長、改めて鮮明に

産経ニュース / 2024年9月2日 22時6分

【パリ=板東和正】ドイツ東部2州で1日、州議会選挙が行われ、即日開票の結果、テューリンゲン州で移民排斥を掲げる極右政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が第1党となった。同党が2013年の結党以来、州議会で第1党となるのは初めて。ザクセン州でも第1党に肉薄した。

選挙は来年9月の総選挙の前哨戦とみられており、惨敗したショルツ首相の中道左派、社会民主党(SPD)など連立与党3党は警戒を強めている。欧州での極右・右派の伸長が改めて鮮明となった。

独メディアが報じた暫定集計によると、テューリンゲン州でAfDは32・8%を得票し、前回選挙から9・4ポイント増。2位は国政最大野党の中道右派、キリスト教民主同盟(CDU)で23・6%。SPDは6・1%にとどまった。ザクセン州ではCDUが得票率31・9%で首位を維持したが、2位のAfDは30・6%と僅差だった。

両州とも単独過半数に達する党はなく、今後は連立交渉が焦点。テューリンゲン州でAfDによる政権が発足する可能性は低いとみられている。

AfDは移民・難民の受け入れ反対を主張し、欧州連合(EU)にも批判的。ウクライナ侵略を続けるロシアへの制裁にも反対している。独当局は特にテューリンゲン州の党支部長、ヘッケ氏についてナチス・ドイツに近い思想を持つ「極右過激派」とみて警戒している。

テューリンゲン、ザクセン両州は1990年のドイツ統一以前の旧東ドイツに位置する。旧西ドイツ地域との経済格差はなお残り、AfDは近年、旧東ドイツ地域で住民の不満を吸い上げ、支持を広げてきた。22日には旧東独のブランデンブルク州で議会選があり、AfDは州議会第1党のSPDをしのぐ勢いを見せている。

欧州では6月のEU欧州議会選で極右・右派勢力が伸長。同月末のフランス下院選第1回投票では極右政党の国民連合が得票率で首位となった。

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