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ワグネル武装反乱から1年 露国内では「なかったこと」に 政権側、英雄視を警戒か

産経ニュース / 2024年6月25日 20時29分

ロシアは24日、ウクライナ侵略に参戦していた露民間軍事会社「ワグネル」トップのプリゴジン氏が起こした武装反乱の終息から1年を迎えた。この1年間、プリゴジン氏は搭乗する小型ジェット機の墜落で死亡し、ワグネルも事実上解体されるなど大きな変化があったが、露主要メディアは反乱1年について沈黙。露当局もジェット機墜落の調査結果を現在まで公表していない。ロシアで反乱とプリゴジン氏の死は「なかったこと」になりつつある。

露国内報道によると、反乱後、多数のワグネル戦闘員が露軍の契約兵に転じた一方、ワグネルはプリゴジン氏の息子、パベル氏が継承。昨年10月までに露大統領直属の治安機関「国家親衛隊」の傘下に入った。同時期にワグネルはシベリアなどで戦闘員の募集を再開。一部の元ワグネル部隊は露国防省の指揮の下、アフリカで活動しているとされる。独立組織としてのワグネルは消滅した形だ。

露独立系メディアは今月23日、プリゴジン氏が所有していたメディアグループの元幹部の男2人が19日と21日にそれぞれ別の恐喝容疑で捜査当局に拘束されたと伝えた。恐喝相手に不都合な情報を流すと脅し、多額の金銭を要求したという。

国営タス通信は23日、2人の拘束を伝えた記事でワグネルやプリゴジン氏、反乱には言及しなかった。国営テレビでも24日、反乱1年に焦点を当てた報道は見当たらなかった。

ロシアではプリゴジン氏とワグネルの反乱はプーチン政権と国防省に対する反逆だとみなされる一方、プリゴジン氏の行動を称賛する国民の声も一部ある。政権側は同氏が「英雄視」される事態を警戒し、統制下に置く国営メディアに反乱発生1年に関する報道を控えさせた可能性がある。

ウクライナ侵略で露国防省の戦争指導や物資供給不足を批判してきたプリゴジン氏は昨年6月23日夜、国防省上層部の刷新を示唆して事実上の反乱である「正義の行進」を行うと表明。ワグネル部隊は24日、ウクライナから露南部に越境し、首都モスクワを目指して北上した。道中で露軍と交戦。プーチン大統領は反乱を非難した。プリゴジン氏は24日、目標は達成されたとして進軍停止を表明。同年8月、ジェット機の墜落で死亡した。

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