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英国で住民らが「反極右」の対抗デモ 警察も動員拡大で暴動封じ込めに成功

産経ニュース / 2024年8月8日 11時21分

【ロンドン=黒瀬悦成】移民排斥を唱える極右勢力の暴動が続発している英国各地で7日、極右に反対する大規模な対抗デモが展開された。ネット上では極右勢力が同日夜、首都ロンドンを含む国内約100カ所の移民関連施設の周辺などでデモを実施するとの情報が流れていたが、対抗デモや警官隊の大量動員によって極右勢力は動きを封じられ、大きな騒乱には発展しなかった。

地元住民やリベラル系団体などによる対抗デモは、ロンドン首都圏の数カ所に加え、第2の都市バーミンガムや西部リバプールなど英国内の30カ所以上で実施された。

英メディアによると、対抗デモには計2万5千人以上が参加したとみられる。

このうち、中東やアフガニスタン出身のイスラム教徒や、ユダヤ系、日本人などが多く住むロンドン北西部ノース・フィンチリーでは、極右勢力が地元の移民関連の事務所に押しかけると予告したのを受け、住民ら約千人が集結して対抗デモを繰り広げ、「極右を阻止しろ」「移民は歓迎」などと連呼した。

この対抗デモは約2時間半にわたり実施されたが極右勢力は姿を見せず、反移民派の男1人が路上で暴れて警官らに連行された以外は大きな混乱はなかった。

デモに参加した60歳代の白人男性は「この町で過去にこんな騒ぎはなかった。差別主義的な勢力への対応は警察任せにせず、住民らが結束して立ち上がるべきだ」と強調した。

ロンドン警察によると、首都圏では警官への暴行や凶器の不法所持などで15人が逮捕された。

一方、リバプールの裁判所は7日、暴動に加わった被告3人に初の実刑判決を下した。このうち警官の顔面を殴った58歳の男は禁錮3年を言い渡された。

スターマー英首相は、警官を動員した徹底的な暴動の鎮圧と、不法行為に関与した者への厳罰を表明。極右勢力は今週末も反移民デモを計画しているが、政権による厳格なデモ対応や住民らの対抗デモがどこまで極右の行動を押さえ込めるかが注目されている。

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