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ウクライナとロシアの駆け引き激化 「平和の公式」巡る初の国際ハイレベル会合控え

産経ニュース / 2024年6月11日 18時19分

ウクライナのゼレンスキー大統領

ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領が提唱する「平和の公式」を協議する初の国際ハイレベル会合が15、16日にスイスで開催されるのを前に、ウクライナとロシアの駆け引きが激化している。ウクライナは会合に多数の国が参加し、国際的な対露圧力を強めることを期待。招待されなかったロシアは「会合は無意味だ」などと主張し、会合の意義を低下させる構えだ。

ゼレンスキー氏「露は会合分断に圧力」

スイスの発表によると、会合には約90カ国・機関が参加予定。ゼレンスキー氏は5月末、「ロシアは会合を分断するために多数の国の指導者に圧力をかけている」「プーチン露大統領は会合とは別の(親露派諸国の)集まりをつくろうとしている」と述べ、ロシアの動きに警戒感を示した。

2022年11月にゼレンスキー氏が提唱した平和の公式は、露軍の撤退やウクライナの領土的一体性の回復など計10項目で構成。ただ、今回の会合では、捕虜やロシアに連れ去られた子供の返還▽核安全保障▽食料安全保障-の3項目が重点的に協議される。

ロシアが参加しない今回の会合に関しては、欧米側からも「象徴的行事の域を出ない」との見方が出てきた。ゼレンスキー氏はそうした見方を覆し、世界の国々の多くがウクライナを支持していることを示すために、中立的な国からも理解を得られやすい3項目に協議内容を絞った形だ。

「ゼレンスキー氏正当性ない」とプーチン氏

会合の意義を高めたいゼレンスキー氏は、バイデン米大統領と中国の習近平国家主席に出席を求めた。だが、米国はハリス副大統領が出席を予定し、中国は今年5月末、欠席を発表した。

一方、ロシアは今回の会合について「ロシアが出席しない以上、無意味だ」と繰り返し主張。友好国などにも出席を見送るよう働きかけているもようだ。

実際、プーチン氏は5月の中露首脳会談で、ロシアとウクライナが対等な形で参加する国際会議を開くことへの支持を習氏から引き出した。露外務省高官は今月、欠席を決めた中国に謝意を表明。ゼレンスキー氏は2日、「中国が各国に参加しないように働きかけている」とも批判した。

さらに、プーチン氏は最近、ロシアの侵略に伴う大統領選延期により5月20日に本来の任期が切れたゼレンスキー氏について「国家元首の正当性を失った」と何度も主張。これも、会合に先立ちゼレンスキー氏の信用を低下させる狙いだとみられている。

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