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「不法捜査だが出頭」韓国・尹錫悦大統領の拘束令状を執行 現職大統領で初

産経ニュース / 2025年1月15日 19時39分

【ソウル=桜井紀雄】韓国の捜査機関「高位公職者犯罪捜査処(公捜処)」や警察でつくる合同捜査本部は15日、「非常戒厳」の宣布を巡り、内乱を首謀した疑いなどで尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領(64)の身柄を拘束した。捜査員らがソウル市内の大統領公邸に立ち入り、拘束令状を執行した。

昨年12月3日に国会などに一時兵力を投入し、議員らを拘束しようとしたとされる尹氏による戒厳宣布は、現職大統領として初の身柄拘束という異例の展開を迎えた。

捜査本部はソウル近郊の公捜処庁舎に尹氏を移送し、取り調べを始めた。尹氏は供述を拒否している。公捜処は48時間以内に最大20日間の身柄拘束が可能な逮捕状を請求する見通し。大統領には不訴追特権があるが、内乱罪は例外に当たる。

尹氏は拘束前に収録した映像メッセージを公開し、「この国では法が全て崩れた」と主張。「流血の事態を防ぐため、違法捜査ではあるが、出頭に応じることにした」と述べた。尹氏側は戒厳宣布は内乱罪に当たらず、公捜処に内乱罪の捜査権もないと訴えてきた。

捜査本部は3日にも公邸で令状の執行を試みたが、大統領警護処の要員ら約200人が組むスクラムに阻まれ失敗。今回は大規模な警察部隊を動員するなど入念に準備を整えて再執行に臨んだ。警察と警護処の衝突が懸念されたため、大統領権限を代行する崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相は令状執行に先立ち、「国家機関間の物理的衝突はいかなる理由でも許されない」と表明していた。

公捜処は「物理的な衝突は事実上なかった」と説明した。公邸前には拘束に反対する尹氏の支持者や与党議員らが集まり、警察との間で一時、小競り合いも起きた。

尹氏は昨年12月に国会で弾劾訴追案が可決され、職務停止中。尹氏の罷免の可否を判断する憲法裁判所の弾劾審判も進められており、尹氏側は戒厳宣布の正当性を訴えていくとみられる。

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