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サッカー韓国代表監督めぐる「政治介入」にFIFA抗議 アジアのレジェンド非難の的に

産経ニュース / 2024年10月3日 16時6分

韓国代表監督就任をめぐり、不透明な選出手続きが指摘されたアジアサッカー界のレジェンド、洪明甫氏(AP)

男子サッカー韓国代表の新監督が不透明な手続きで選出されたとする疑惑に対して大統領府や国会の追及が強まり、国際サッカー連盟(FIFA)が「政治介入」に抗議する事態に発展している。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が「真相を明確にし(協会運営の)改善策を準備」するよう管轄官庁に指示したのに対し、聯合ニュースは2日、FIFAが「サッカー行政の自律性」を懸念する公文を大韓サッカー協会に送付したと報じた。

代表の成績不振を受けて協会は2月、ドイツ人のユルゲン・クリンスマン監督の解任を発表。後任選びは難航したが、7月にJリーグ柏などでも活躍したアジアサッカー界のレジェンド、洪明甫(ホン・ミョンボ)氏の就任が発表された。

これに対し、監督選びを担当する協会の委員会メンバーだった元代表選手が「洪監督の選任は正規の手続きを踏んでおらず、報道を見るまで知らなかった」と告発。委員会に属さない協会幹部が深夜のパン販売店で洪氏と面会するなど「密室交渉」をしていたことが明らかになった。京都や英プレミアリーグで活躍した朴智星(パク・チソン)氏も「手続きに沿って監督を選任する約束がほごにされた」と加勢し、世論の協会批判が沸騰した。

国民世論に促される形で、韓国国会の担当委員会は9月、洪氏や協会会長への質疑を実施。与野党の対立激化で国会がまひ状態にある中、所属議員らが「協会運営は町内のサークル以下だ」などと一斉に非難し、足並みをそろえる珍しい光景がみられた。

さらに、スポーツ行政を管轄する文化体育観光省も今月2日、監督選任手続きの瑕疵(かし)を認定する中間監査結果を発表。担当者は会見で「監督との契約が無効と判断するのは難しい」と述べつつも、洪氏の去就は世論や常識を勘案し「自主的に判断するよう期待する」と協会側に対応を促した。

一方、FIFA側は大韓協会が韓国政府、国会による圧力を受ければ、各国協会の「政治的中立」を定めた規定に違反するとの立場だ。送付された公文では、協会に対する懲戒処分の可能性にも言及があったといい、進行中の2026年ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の行方に影響を及ぼす可能性もある。(時吉達也)

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