北朝鮮が4・5トン級超大型弾頭の実験に「成功」と主張、今月中に威力実証実験へ
産経ニュース / 2024年7月2日 10時33分
【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の朝鮮中央通信は2日、同国のミサイル総局が1日に「4・5トン級の超大型弾頭」を搭載した新型戦術弾道ミサイル「火星11タ4・5」の発射実験を「成功裏に実施した」と伝えた。
模擬弾頭を使い、最大射程500キロと最小射程90キロに分けて飛行安定性や命中精度を確かめたとしている。北朝鮮が超大型弾頭を搭載した戦術弾道ミサイルの発射実験を公表するのは初めて。
北朝鮮は2021年からの国防5カ年計画で超大型核弾頭の生産を重点目標に掲げており、計画に沿った兵器開発の進展を誇示する狙いがあるようだ。北朝鮮が「火星11」と呼ぶ弾道ミサイルはロシアに供与され、ウクライナの戦場で用いられているとされる。
韓国軍は、北朝鮮が1日に弾道ミサイル2発を発射し、2発目は約120キロしか飛翔(ひしょう)しなかったため、失敗した可能性を指摘。誤って平壌近くに落下したとの見方も出ていた。ミサイル総局は今月中に射程250キロで超大型弾頭の爆発威力を実証する発射実験を行うと予告した。
朝鮮中央通信は、朝鮮労働党や政府の重要政策を討議する党中央委員会拡大総会が1日に閉幕したとも報じた。6月28日に始まり、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が経済的な成果を強調した。金氏が軍事面での方針も示したとしたが、詳細は伝えられなかった。
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