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中韓が外交・防衛当局「2プラス2」 プーチン露大統領訪朝と同時期も呉越同舟

産経ニュース / 2024年6月18日 22時14分

【ソウル=桜井紀雄、北京=三塚聖平】韓国と中国は18日、外交・防衛当局高官による「外交・安全保障対話(2プラス2)」をソウルで開いた。同じタイミングでロシアのプーチン大統領が24年ぶりに北朝鮮を訪れることになっており、韓国には急速に関係を深める露朝を牽制する思惑がある。これに対して中国は、今回の2プラス2が露朝を意識したものではないと強調しており、中韓の立場は微妙に異なる。

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と中国の李強首相が5月の会談で、途絶えていた2プラス2を次官級に格上げして行うことで合意していた。

18日の2プラス2に先立ち、韓国外務省報道官は「露朝協力についても議論が行われる」と説明。プーチン氏の訪朝をめぐっても中韓間で意見が交わされたもようだ。

韓国の趙兌烈(チョ・テヨル)外相は16日、テレビ番組で「朝鮮半島の平和と安定を阻害する方向で(露朝の)議論が行われてはならないとの立場を示し、警告メッセージをロシア側に明確に伝えた」と強調した。韓国大統領府高官は、2プラス2などを念頭に「戦略的パートナー(中国)が北朝鮮問題で韓国と軌を一にできるようにしていく」と説明していた。

尹政権の側には、中国を引き込むことで、露朝の軍事協力を牽制したいとの思惑が浮かぶ。

他方の中国はどうか。中国外務省の林剣(りん・けん)報道官は18日の記者会見で、プーチン氏の訪朝に関し「露朝2国間の往来だ」と述べるにとどめた。17日の会見では、中韓2プラス2は「2国間(中韓)関係を発展させる必要性に基づくものだ」と指摘し、プーチン氏の訪朝に合わせたものではないとくぎを刺した。

中国が5月、2プラス2の次官級への格上げに同意したのは、日米との関係強化を急ぐ韓国の尹政権と外交・安保で直接協議する場を設け、韓国をつなぎとめる狙いからだとみられる。

米政権が同盟国に中国経済のデカップリング(切り離し)を呼び掛けているのを受け、中国が半導体分野などのサプライチェーン(供給網)構築で韓国との協力に期待している側面もある。

中国は露朝の軍事協力とは距離を置きつつも、露朝との友好関係を保っている。このため中国は、韓国と協調して露朝を牽制しているとみなされることは警戒している。

中国と韓国は呉越同舟といえ、両国関係が一気に改善することは考えづらい。

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