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「ベルばら」が韓国でミュージカルに 日本の懐かし文化が新たなブーム

産経ニュース / 2024年7月18日 19時20分

【ソウル=桜井紀雄】フランス革命を題材にした池田理代子さんの人気漫画「ベルサイユのばら」が韓国で新作ミュージカルとなり、16日から上演が始まった。「ベルばら」の愛称で知られる作品は韓国でも1990年代にアニメ放映され、40代前後の女性にとって郷愁を呼ぶ存在。20代前後の若者からは、日本の80年代の「懐メロ」などとともに全く新しい文化として受け入れられている。

72年に連載が始まった「ベルばら」は日本では宝塚歌劇団が74年に舞台化し、今年で50年を迎える。初公演に合わせ、16日にソウルで記者会見した池田さんは、半世紀の節目に韓国でミュージカル上演されることに「作家冥利に尽きる」と喜びを語った。

韓国の歴史ドラマの漫画化を手掛けるなど、韓国文化に造詣も深い池田さんは、特に韓国人出演者の声量と踊りの実力に期待を示す。「どうして韓国の方がこれほど、のどが強くて踊りがお上手なのか、うかがってみたい」と話した。

「ベルばら」は韓国では93年にアニメ放送され、最高視聴率28%を記録。欧州を舞台にした作品だけに日本の漫画との認識も薄く、韓国でも国民的アニメとして受け入れられた。ミュージカルの初公演を見に来た40代の女性は「中学生のころアニメを見て絵の華麗さに引きつけられた」。30代女性は「登場人物が皆、魅力的だった」と振り返る。

「ベルばら」はフランスやイタリア、台湾など世界各地でアニメ放映され、各国にファンクラブがある。池田さんは、韓国など各地で「街を歩いていて私が『ベルばら』の作者だと分かったとたん、皆さんがとても歓迎してくださる。それがすごくうれしい」。

韓国での公演では20代前後の観客も目立った。大学生女性(22)は、アニメ版「ベルばら」を一度も見たことがなく、「全く新しい作品」として楽しむのだと話した。女性は日本のアニメやドラマにはまり、日本語も学び始めたという。

韓国の人気女性グループ「NewJeans(ニュージーンズ)」のメンバーが東京公演で松田聖子さんの80年のヒット曲「青い珊瑚礁」を披露すると、動画投稿サイトで数百万回再生されるなど、韓国で大きな話題となった。韓国の歌番組で10代の日本人女性歌手が歌った81年の曲「ギンギラギンにさりげなく」もにわかに人気となった。韓国メディアは、40~50代の郷愁を引く一方、新しい世代には新鮮に受け止められたとの見方を伝えている。

日韓双方でそれぞれの文化が流行する現象について、池田さんは「文化というのは双方が交流を重ねながら良いところを互いに見いだしてつながっていくものだと思う」と話した。

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