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救急車出動に鉄条網切断…韓国・尹大統領拘束へ緊迫の6時間 早朝デモや警護ボイコットも

産経ニュース / 2025年1月15日 19時36分

韓国で初となる大統領に対する拘束令状の発付から半月。大統領警護部隊の抵抗で失敗に終わった3日に続く2度目の令状執行を試みた捜査本部は15日、約6時間の攻防を経て尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の身柄を拘束した。「弾劾は無効」「即時逮捕を」-。現場周辺には正反対の主張を展開するデモ参加者が早朝から集結し、緊迫した雰囲気に包まれた。

15日午前4時半ごろ、捜査機関「高位公職者犯罪捜査処(公捜処)」や警察で構成される捜査本部がソウルの大統領公邸前に到着。午前5時時点で尹氏の支持者約6500人と尹氏の拘束を求める約2300人(警察推計)が見守る中、執行手続きは始まった。

令状執行を妨害すれば「現行犯で逮捕できる」と書かれた立て看板も設置された。

令状執行要員約千人の敷地内への進入を阻んだのは、「令状執行は違法だ」と訴える与党「国民の力」の国会議員約30人と、大型バスや鉄条網によるバリケードの壁だった。押し問答が続く中、デモ参加者が転倒して負傷し、救急車で搬送される一幕もあった。

捜査員らが鉄条網を切断し、はしごでバスを乗り越えるなどして最初のバリケードを突破したのは午前7時半過ぎ。その後も同様のバリケードを迂回して進むなどし、公邸に到着した。

大統領警護処や同処の指揮下にある軍所属の約200人が壁を作り進入を阻んだ前回のような抵抗は見られなかった。韓国メディアは、警護処員の多くが幹部の指示に応じず、休暇を取ったり、公邸内で待機したりして業務をボイコットしたと伝えた。

令状執行の直前に公邸内で尹氏と面会した与党議員は、尹氏が捜査は違法だとして「屈服することはできない」と主張したことを明かした。金建希(キム・ゴンヒ)夫人はやつれた表情だったという。

「法治が崩壊した漆黒の時代」。尹氏が自身への捜査を非難する3分弱のビデオメッセージを発表した後の午前10時半過ぎ、拘束令状は執行された。聯合ニュースは、尹氏が移送先のソウル拘置所で「3坪程度の独房に収容される可能性が高い」と報じた。(時吉達也)

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