シリア旧反体制派指導者・シャラア氏、暫定大統領に 国民融和へは曲折も
産経ニュース / 2025年1月30日 16時29分
【カイロ=佐藤貴生】シリアでアサド前政権崩壊を主導し、暫定政府を主導する旧反体制派「シリア解放機構(HTS)」のアハマド・シャラア(通称ジャウラニ)氏が29日、暫定大統領に指名された。ロイター通信などが伝えた。
シャラア氏は、HTSなど前政権崩壊に貢献した旧反体制派は解体され、国家機構に統合されるとした。しかし、国内には少数民族クルド人主体の民兵組織やトルコと連携する旧反体制派の勢力もあり、統合には困難も予想される。
シャラア氏は憲法を停止し、近く暫定的な立法機関を設置するとした。アサド体制を支えたバース党は解体される。HTSはかつて国際テロ組織アルカーイダと関係を持ち、欧米では「イスラム過激派」とみなされてきた。シャラア氏は少数民族を保護すると強調するが、国民融和が実現するかはなお見通せない。
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