改革派が保守強硬派をリード、決選投票へ イラン大統領選で開票進む
産経ニュース / 2024年6月29日 20時9分
【テヘラン=佐藤貴生】ヘリコプター墜落で事故死したライシ大統領の後継を選ぶイラン大統領選は、投票終了後の29日に開票がほぼ終了した。イラン国営メディアによると、出馬した4人のうち唯一の改革派であるペゼシュキアン元保健相が42・6%を得票してトップとなり、ライシ師と同じ保守強硬派のジャリリ最高安全保障委員会元事務局長が得票率38・8%で2位となった。
経済低迷や国際社会における孤立化への国民の不満が示された。過半数を制する候補がいなかったため、この2人による決選投票が7月5日に行われる。
有権者6100万人超のうち約2450万人が投票した。投票率は約40%で、前回2021年の大統領選で記録した史上最低の投票率48・8%を更新した。イスラム教シーア派の法学者による政教一致体制が国民の信任を回復できない事態が続いている。
ライシ政権は米制裁下で低迷する経済を打開できず、自由や民主化を求める市民を力ずくで抑圧した。選管当局は有権者の投票が終わらないとして投票時間を29日午前0時まで計3回延長した。
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