イスラム協力機構、ハニヤ氏殺害でイスラエルを非難 イラン報復への支持は広がらず
産経ニュース / 2024年8月8日 20時41分
【カイロ=佐藤貴生】イランでイスラム原理主義組織ハマスの最高指導者ハニヤ氏が殺害されたのを受け、イスラム協力機構(OIC)は7日、サウジアラビア西部ジッダで緊急外相会議を開き、殺害にはイスラエルが関与したとして非難する声明を採択した。会議開催を要請したイランはイスラエルへの報復に理解を求めたが、支持は広がらなかったようだ。
OICは56カ国とパレスチナが加盟。声明はイスラエルに「凶悪な攻撃のすべての責任」があるとしてハニヤ氏殺害を非難した。また、イランに対する「深刻な主権侵害」だと主張した。
ただ、声明でこの問題に触れたのはごく一部分で、英BBC放送(電子版)は「イランの軍事行動は承認されなかった」と伝えた。地域の緊張激化を避けたいとの考えが大勢を占めたようだ。
イランのバゲリ外相代行は会議で、イスラエルの国際法に違反する行為に国連安全保障理事会が適切に対応しないため、「イランには正当な防衛権を行使する以外の選択肢がない」と強調した。
イランのペゼシュキアン大統領は7日、電話会談で緊張緩和を求めたマクロン仏大統領に対し、「イランは決して沈黙しない」と述べた。また、戦火の拡大を避けたいのなら、欧米はイスラエルにパレスチナ自治区ガザでのジェノサイド(集団殺害)を止めさせなくてはならないと訴えた。
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