イラン兵2人死亡 イスラエルの報復攻撃、軍事施設など標的に 戦闘機や無人機100機か
産経ニュース / 2024年10月26日 20時49分
【カイロ=佐藤貴生】イスラエル軍は26日未明(日本時間同日朝)、イランに対して「精密な攻撃」を実施したと発表した。イランが1日、弾道ミサイルでイスラエルを攻撃したことへの報復とみられる。複数の軍事施設が攻撃対象となり、イランは防空システムで対抗した。
イスラエルメディアによると、攻撃は計3波あり、戦闘機や無人機100機以上が加わった。攻撃の対象となったのは、イランの防空システムやミサイル製造施設、航空戦力など。核施設やエネルギー関連施設は含まれなかった。イスラエル軍は攻撃終了後の声明で「(攻撃の)目標は達成された」と発表した。
イラン当局は首都テヘランがあるテヘラン州、南西部フゼスタン州、西部イラム州が攻撃を受け、兵士2人が死亡したと発表。複数の軍事施設が「限定的な被害を受けた」と明らかにした。イランのタスニム通信は、同国情報筋が「イランはイスラエルの攻撃に対応する用意がある」と語ったと伝えた。
26日には、シリアの中部や南部の軍事施設もイスラエルによる攻撃を受けた。イランへの攻撃の一環とみられる。
米ニュースサイト、アクシオスによると、イスラエルは仲介国を通じてイラン側に25日に攻撃を事前通告し、再報復しないよう伝達していたという。攻撃する具体的な地点についても大まかに伝えていたもようだ。
イランは1日、レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラの指導者、ナスララ師らを殺害された報復として、イスラエルに弾道ミサイル約180発を発射。一部は地上に着弾したとされる。イスラエルのネタニヤフ首相は「代償を負わせる」と述べ、報復を明言していた。
イスラエルとイランの対立は、イランが支援するパレスチナのイスラム原理主義組織ハマスとイスラエルの戦闘をきっかけに先鋭化した。
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