ヒズボラ指導者候補が爆撃で死亡か イスラエル報道、2000以上の目標を攻撃
産経ニュース / 2024年10月5日 20時59分
【テルアビブ=佐藤貴生】イスラエル軍は4日から5日にかけて、レバノンの首都ベイルート近郊への爆撃を続けた。イスラエルのメディアは5日、レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラの次期指導者候補の一人とされるサフィエディン師が死亡したと報じた。ロイター通信によるとイスラエル軍はレバノン北部でも爆撃を実施。攻撃の対象範囲を広げているもようだ。
レバノン政府は4日、イスラエルの攻撃による死者が1年間で2000人を超えたと発表した。ほとんどが直近2週間の攻撃で死亡したという。
一方、サフィエディン師はイスラエル軍が3日夜から4日未明にかけ行ったベイルート近郊への空爆で、安否不明になっていた。米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)によるとサフィエディン師は、ヒズボラ指導者のナスララ師のいとこで、長年ナスララ師と行動を共にし、ヒズボラの実質的なナンバー2とみられていた。
イスラエルは9月27日の空爆でナスララ師を殺害。幹部が地下施設に集まっていたところを標的にしたとされる。米紙ニューヨーク・タイムズ(同)は「生き残っている幹部を追跡し、標的としている」と伝えた。
イスラエルは9月末に始めた「限定的」な地上侵攻で、今月4日時点でヒズボラ戦闘員約250人を殺害したと発表。武器庫や軍事施設など2千超の目標を攻撃し「ヒズボラは深刻な打撃を受けている」(ガラント国防相)と成果を強調した。
ロイターは5日、イスラム原理主義組織ハマスの軍事部門「カッサム旅団」幹部がイスラエルによるレバノン北部への攻撃で死亡したと報じた。
また米中央軍は4日、イエメンの親イラン民兵組織フーシ派の支配地域で、同派関連の15の標的を攻撃したと発表した。フーシ派は紅海などで商船への攻撃も繰り返しており、同軍は「商船の通行を安全なものにするために実施した」と説明している。
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