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ガザ戦闘一時休止で合意 ポリオ対策、9月1日から 子供64万人に予防接種

産経ニュース / 2024年8月30日 7時3分

【カイロ=佐藤貴生】イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスはポリオ(小児まひ)のワクチン接種拡大に協力するため、9月1日から地域を限定し、パレスチナ自治区ガザでの戦闘を一次休止することで合意した。世界保健機関(WHO)のガザとヨルダン川西岸の代表、ピーパーコーン氏が29日、明らかにした。

ロイター通信によると、ワクチン接種はガザの子供約64万人が対象。中部、南部、北部の順番で3日間ずつ実施される。両者は期間中、午前6時から午後3時まで戦闘を休止することで合意した。設定した期間内に接種が終わらなければ、休戦を1日ずつ延長する可能性もある。

ハマス当局者はロイターに、人道的休戦を歓迎し、協力する用意があると述べた。イスラエル軍もワクチン接種の推進に協力する姿勢を示した。

WHOは23日、ガザ地区で少なくとも幼児1人がポリオウイルスに感染してまひ症状が出ていることを確認した。ガザで感染が確認されたのは25年ぶり。WHOは7月末にガザの汚水サンプルからウイルスが検出されたとして、ワクチン接種の必要性を強調していた。

ポリオは口から入ったウイルスが神経を侵して手足などのまひを引き起こす。世界規模で接種が進み、1988年当時に比べて症例は99%減少した。米メディアによると衛生環境が劣悪なガザでは、A型肝炎などの罹患(りかん)者も増えている恐れがある。

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