【O157】3歳女児死亡 公表まで「対応の遅さ」質問に歯切れ悪く 前橋市会見

産経ニュース / 2017年9月14日 10時52分

記者会見後、報道陣の質問に答える渡辺直行保健所長(右)=前橋市大手町(産経新聞)

 埼玉、群馬の総菜店で販売された商品を食べた客から腸管出血性大腸菌O157が相次ぎ検出された問題は幼い女児=当時(3)、東京都在住=が亡くなるという事態に至った。前橋市は13日、女児を含む2人の新たな発症者の詳細な経過を発表した。会見は約2時間に及び、会見場の市立図書館(同市大手町)には埼玉や東京など県外からも多数の報道関係者が詰めかけたが、公表に至るまでの市の「対応の遅さ」を指摘する質問も目立った。

 沈静化するとみられていた矢先に判明した女児(3)の死亡という最悪の結果。しかも、これまで問題となっていたポテトサラダとは異なる、炒め物が原因食となる疑いが浮上。量り売りという新しい販売形態への検査態勢の不備などもあり、受け答えは歯切れが悪く、報道陣からは「対応の遅さ」を指摘する質問が多く飛び出した。

 「でりしゃす六供店」で新たに5人の感染が確認されたとして、市が会見を行ったのは8月30日。今回女児とともに感染が確認された前橋市の60代女性の存在が報告されたのは、この直後だった。9月5日には都庁から女児の感染に関する情報提供を受け、市は詳しい調査を開始した。

 その過程で、女性と女児が親族らを含む同一グループで食事をしていたことが判明、12日になって断定した。女児は、この期間中に死亡している。

 「でりしゃす」系列店を運営するフレッシュコーポレーション(太田市)に対し、感染の拡大と死亡したことを伝えたのは同日中だったものの、発表は13日の午後3時まで時間がかかった。さらに、新たな感染者が判明したものの、六供店の営業再開に“ストップ”はかけなかった。

 2時間に及ぶ会見での説明は丁寧だったが不明確な部分も多く、「これから対応策を考える」という言葉に、対応の遅れがにじみ出ていた。同店に対する最後の検査は1年以上前の昨年初頭。「主にハード面での検査」(同市衛生検査課)だけだった。

 「最終販売者として責任」運営会社

 「でりしゃす六供店」を運営するフレッシュコーポレーション(同県太田市)には13日午後、報道陣が押しかけ、担当者が対応に追われた。

 同社によると、12日午後7時ごろ、前橋市保健所から「新たに2人が発症した」との連絡を受けたという。詳細は確認できず、原因も不明なことから同社は六供店を13日から原因が解明されるまで自主休業することを決めた。保健所の指導を受けて衛生管理を是正し、「(7日の)再開後は自信を持って商品を提供している」(同社)。

 同社は、死亡した女児が食べたタケノコやエビの炒め物を扱う他の系列店について「今のところ、議論にはなっていない」とし、営業を続ける考え。

 また、同社は13日夜、「最終販売者として大きな責任を感じている。亡くなられた方とその親族の皆さまに、哀悼の意を表します」とのコメントを発表、六供店休業とお詫びの文章を公式ホームページに掲載した。

 犠牲者が出たことについて県食品・生活衛生課は、「今後は各市と連携し、営業再開後の立ち入り検査を実施し、衛生管理が行われているか調査する。引き続きホームページなどで県民への注意喚起を行う」とし、「でりしゃす」の県内12店舗については「前橋、高崎の中核市と連携し、7日の再開前に全店の清掃状況を確認した」とした。

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