南鳥島沖のレアアース埋蔵量、世界需要の数百年分 東大など調査

産経ニュース / 2018年4月10日 18時7分

 日本最東端に位置する南鳥島(東京都小笠原村)の排他的経済水域(EEZ)内の海底の泥に含まれるレアアース(希土類)の埋蔵量は従来推定の2倍強で、世界需要の数百年分に及ぶことが東京大などの調査で分かった。英科学誌に10日、発表した。

 南鳥島周辺のレアアースを豊富に含む海底の泥は平成24年に東大チームが発見。簡便な分析で、島南方の1千平方キロの範囲に国内需要の230年分に当たる680万トンが存在すると推定していた。

 今回は調査範囲を2500平方キロに拡大。深さ5700メートル前後の25地点で掘削した海底下の試料を初めて詳しく分析した結果、15種のレアアースが計1600万トン存在することを突き止めた。

 元素別の埋蔵量は、医療用レーザーなどに使うイットリウムが世界生産量の780年分で、電気自動車のモーターに使う強力な永久磁石に欠かせないジスプロシウムは730年分。次世代記録素子の材料となるユウロピウムも620年分、プリンターの印字ヘッドに必要なテルビウムも420年分など、先端技術に使われる重要な元素が豊富に存在することが分かった。

 レアアースは電子機器などの材料に添加すると性能が飛躍的に向上するため、ハイテク産業に欠かせない。世界生産の9割近くを中国が占めており、日本が自由に採掘できる鉱床開拓が急務となっている。

 東大の加藤泰浩教授は「埋蔵量が十分あることが改めて確認できた。今後は引き揚げ方法を早く確立し、鉱床の事業化と産業化を急ぎたい」と話した。

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