世界遺産へ百舌鳥・市古墳群に1億9800万円 堺市当初予算案、一般会計は4184億円

産経ニュース / 2018年2月14日 8時47分

来夏の世界文化遺産登録を目指す百舌鳥古墳群=堺市(本社ヘリから、宮沢宗士郎撮影)

 堺市は13日、平成30年度当初予算案を発表した。一般会計は子育て支援の充実などを盛り込み、前年度比0・8%増の4184億円で過去最大。保育士の処遇改善を行う国の方針で認定こども園・幼稚園運営事業費を増額したことに加え、前年度に引き続いて教職員人件費の負担が府から市に移譲されたことなどが影響し、移譲分を除く実質では3805億円で、28年度(3856億円)より少ない。

 特別会計は国民健康保険事業が市町村から事務組合に広域化された影響などで、8・4%減の2411億円。水道事業会計や下水道会計なども合わせた全会計は2・1%減の7440億円となった。

 一般会計の歳入では、景気が回復したことに加え、教職員人件費の負担の移譲に伴い、府から税源も移譲されたことで市税が大幅に増え、10・5%増の1456億円。一方で、地方交付税は4・9%減の280億円に減った。新たな借金の市債は3・2%増の545億円。

 歳出では、認定こども園・幼稚園運営事業を増額したことなどによって、扶助費が2・7%増の1264億円に膨らんだ。また、平成31年秋のオープンを目指す南大阪最大級のホール「堺市民芸術文化ホール」(フェニーチェ堺、堺市堺区翁橋町)の整備を進める関係で、積立金・出資金が24・8%増の107億円。借金返済分の公債費は2・5%減の247億円。

 未返済の借金にあたる市債残高(一般会計)は30年度末でここ10年で最大の5037億円となる見込み。このうち将来、国から交付税として財政措置される臨時財政対策債を除くと、2728億円だが、こちらも10年で最も多くなる。

 ただ、全国20政令市の中では、返済分の借金の割合を示す実質公債比費率(5・7%)や将来にわたる借金の割合を示す将来負担比率(17・5%)が4番目に低い。市財政課は「財政は良好な水準を保っているが、今後も着実な財政運営に務めたい」としている。

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 百舌鳥(もず)・古市古墳群の来夏の世界文化遺産登録を目指し、堺市は新年度の当初予算案に、百舌鳥古墳群周辺整備・来訪者対策事業として計1億9800万円を盛り込んだ。バリアフリー工事や周遊アプリの作成などを行い、昨夏の国内推薦決定以降増加している来訪者らに対応する考えだ。

 周遊アプリは、拡張現実(AR)技術を使い、古墳に携帯などをかざせば液晶に古代の古墳周辺の風景が浮かび上がる仕組みで、古墳めぐりをより楽しんでもらう狙いがある。

 このほか、仁徳天皇陵古墳(堺区)周辺の歩道のバリアフリー工事や、大仙公園(堺区)の整備、周辺に設置されている総合案内板や誘導看板のリニューアルなどを計画している。

 さらに、仁徳天皇陵古墳西側の大阪女子大学跡地に建設予定のガイダンス施設について、整備事業費として3億4900万円を計上。同施設は当初平成31年度末にオープンを予定していたが、現在行われているイコモスの審査内容をふまえて着工することになったため、着工時期は未定となった。30年度は、ガイダンスにつなぐ道路の用地取得などを行う。

 市世界文化遺産推進室の担当者は「世界文化遺産に登録されると、今よりも海外から多くの方が訪れるようになる。今後さらに環境整備に目を向けていく必要がある」と話している。

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