都構想の住民投票、若者票に注目 18、19歳が新たに有権者に 各党も戦略

産経ニュース / 2020年10月10日 17時47分

 11月1日に投開票される大阪都構想の是非を問う2度目の住民投票では、5年前の前回住民投票で投票権がなかった18、19歳が新たに有権者として加わるため、若者世代がどう判断するかにも注目が集まっている。ただ、改正公職選挙法が施行されてからの18、19歳の投票率は低迷しており、各党は若年層へのアピールに余念がない。

 「約4万人」の可能性

 今回の住民投票で有権者となる18、19歳はどの程度いるのか。大阪市によると、今年9月1日時点の選挙人名簿登録者数は約224万人。年代別の内訳は公表されていないが、直近の選挙でみると、昨年7月の参院選の18、19歳の当日有権者数は約4万3千人、同4月の市長選は約4万2千人だった。今回の住民投票でも18、19歳の有権者は4万人程度とみられる。

 ただ、中高年層に比べ、若い世代の投票率は低い。昨年の参院選や市長選では大阪市内の60代、70代の投票率が6割超となったのに対し、20代はともに20%台で18、19歳の合計も30%台。市民対象の選挙・投票で過去半世紀で最高の投票率を記録した前回住民投票でも、全世代の投票率が約67%だったのに対し、20代は約45%にとどまった。

 さらに今回は新型コロナウイルス禍での住民投票でもあり、感染状況によっては外出を控える動きもあるとみられ、低投票率も懸念されている。

 しかし、産経新聞などが市民を対象に9月上旬に実施した世論調査では、「投票に必ず行く」「たぶん行く」と回答した10代、20代は、他の年代とほぼ同水準で約92%と高い数字が出た。住民投票という、有権者が意思を直接示すことができる機会に対し、10代の有権者はどのような行動をとるのかにも、注目が集まりそうだ。

 各党もアピールに注力

 こうした中、各政党は若年層へのアピールに積極的に動き出している。

 推進派の大阪維新の会は9月下旬、30歳以下の学生や若者向けのイベントを開催。会場やオンラインで参加した約200人を前に吉村洋文代表代行(大阪府知事)が「賛成・反対のどちらでも必ず投票に行き意思を示してほしい。政治を担っている古い世代に思いをぶつけて」と語りかけた。維新はSNSなどを使い、都構想を解説する漫画や現職市議らが出演する寸劇の動画なども発信。公明党もビデオ会議アプリ「ズーム」によるオンライン説明会などを実施している。

 反対派の自民党は、同じ世代からの働きかけを期待し、府連の活動に参加する学生らが啓発活動などを展開。担当者は、「SNS上での盛り上がりや雰囲気の影響は若年層にとって大きい」とみている。

 共産党は「5年前から転居などで人が入れ替わり、新たに有権者になった方も多い」と分析。若い世代も含め、制度の中身や問題点を分かりやすく伝えるQ&Aを紹介するなどして、支持層の拡大を図る狙いだ。

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