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【リニア開業時期】JR東海が「2027年以降」に変更…静岡知事「敬意表する」も改めて“部分開業”主張

Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2023年12月15日 16時57分

Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

JR東海は、リニア新幹線の開業時期を「2027年以降」に変更したことが分かりました。これを受け、静岡・川勝知事は「開通できるところから開通していくべき」とのコメントを発表し、改めて「部分開業」を主張しました。

JR東海は14日、国交省に提出した駅や車両基地などの工事実施計画で、これまで「2027年」としていた品川ー名古屋間の開業時期を「2027年以降」と変更しました。これまでも「2027年の開業は困難」と説明していましたが、公的な文書で「2027年以降」と示されたのは初めてです。その理由については、“静岡工区が着工できていないこと”をあげました。

(JR東海 澤田 尚夫 常務)

「開業時期を申し上げますと、なかなか見通すことができないのは、静岡工区に着手できない状況が続いているからです。一日も早く開業したいという思いでやっているので、その思いに関しては変わらない。見通しがたった段階で、早い時期にもう一度しっかりと申請していきたい」

一方で、JR東海は「表現を変更しただけで2027年の開業を断念したわけではない」と説明していて、工事が完了する見通しが立った段階で、あらためて開業時期を示す方針です。

これを受け、川勝知事は15日 午後、文書でコメントを発表しました。

(川勝知事)

「工事の進捗の実態を踏まえ、誠実に事業計画に反映するという丹羽社長の決断に敬意を表する。本県としてはスピード感を持ってJR東海との対話を進めていく」

品川ー名古屋間の開業時期を「2027年以降」と変更したことについて「敬意を表する」とコメント。さらに持論である「部分開業」についても言及しました。

(川勝知事)

「全線開通を一刻も早く実現するため、開通できる状態になったところから開通をしていくべきである」「静岡工区を理由に工事の完了の予定時期を変更するとしているが、静岡工区のみならず全工区の進捗状況や工事計画を明らかにしてほしい」

今週になり、知事がリニア問題の解決策として繰り返し発言している「部分開業」を巡っては、14日の県議会の委員会でも質問が相次ぎました。

(公明党県議団 蓮池 章平 県議)

「知事が持っている解決策は部分開業、解決策が部分開業という認識は県の統一見解という認識でいいのか」

(県の担当者)

「知事自身の考えをもとに答弁したものであって、府内で組織としてこれまで議論したことはない。しかし議会で答弁したものなので県の公式見解」

県の担当者は部分開業について「これまでに県庁内で議論したことはない」としたものの、知事の発言について「県の公式見解である」と述べました。

静岡工区の着工については目途がたっていない現状を踏まえ、知事を支える「ふじのくに県民クラブ」の田口会長からは「打開策を考える段階に来ている」と県の対応について指摘する場面もありました。

(ふじのくに県民クラブ 田口 章 会長)

「どこかで打開策を探していく段階にきている。専門部会の運営をどうしていくか分からないが、そういう方向での運営をしていくべき」

知事の発言により、新たな波紋を呼んでいるリニア問題。開業には、まだまだ時間がかかりそうです。

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