【能登半島地震】なぜ同地域で地震頻発?静岡含む南海トラフ巨大地震と関連?直下型地震とは?専門家が解説
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2024年1月4日 17時58分
常葉大学副学長で津波工学や防災情報が専門の阿部郁男教授とお伝えしていきます。
震度7を記録してから72時間が過ぎましたが、余震が続いて、震度5強を超える地震も相次いでいます。
Q:震度7の揺れとは?
(常葉大学副学長 阿部 郁男 教授)
「私は東日本大震災のときに仙台市に住んでいまして、震度6強の激しい揺れを経験しています。震度6強の揺れは、建物のきしむ音、物が倒れる音、壊れる音、人の悲鳴、いろんな音が混ざって恐怖感がわきますし、揺れが1分で終わるのか、2分続くのか分からない中で、ひたすら揺れに耐える。さらに、その後の、電気・ガス・水道が使えない中で、どうやって生活していくのかという不安もありました」
能登半島では、これまでも度々大きな地震が発生していますが、今回は、2007年のМ6.9を上回る、М7.6。また地震活動は150キロと広い範囲に広がっています。さらに3年前、2020年12月から地震活動が活発になっていて、2023年5月にも震度6強の地震が起きています。
Q:なぜこれほどまでに地震が頻発するのでしょうか?
(常葉大学副学長 阿部 郁男 教授)
「今回の地震は、押されたことによって起きる逆断層型の地震だと言われています。押す力に水が関わっていたのではという説も発表されている。いわゆる群発地震は、いつ始まって、いつ終わるのか、いつ一番大きな揺れがくるのかを見通すことが今の科学の力では難しい」
Q:静岡では南海トラフ巨大地震が心配されていますが、今回の地震の影響はありますか?
(常葉大学副学長 阿部 郁男 教授)
「今回の地震の震源が、南海トラフから少し距離が離れているので、直接、南海トラフ地震に影響を与える可能性は小さい。ただし、静岡県では、南海トラフのような巨大地震に注目が集まるっているが、今回のような直下で起きる地震や海岸の近くで発生する、南海トラフの地震よりはマグニチュードが少し小さい、M6~7の地震の備えが欠けているのではないかと。今一度、確認していただければと思います」
Q:能登半島の今回の地震は、直下型地震ですね?
(常葉大学副学長 阿部 郁男 教授)
「約150キロの範囲で、断層がずれ動いたのではないかと考えられている」
Q:過去には静岡でもあったのでしょうか?
(常葉大学副学長 阿部 郁男 教授)
「静岡県内では、1974年の伊豆半島沖地震、1978年の伊豆大島近海地震が、まさに、能登半島の地震と同じような、断層のずれによる地震」
Q:心配されることは?
(常葉大学副学長 阿部 郁男 教授)
「こういった地震が直下で起きると、揺れが激しくなるのと、津波が短時間できてしまうかもしれないということを心配していただく必要がある」
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