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【カメラは捉えた】溺れた児童助けようとした男性死亡の水難事故…現場に潜む浜名湖特有の危険とは(浜松市)

Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2024年6月10日 17時29分

Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

8日、浜松市の浜名湖で、溺れていた小学生を助けようとしたブラジル人男性が溺れ、死亡しました。現場は、夏場に海水浴場としても利用される場所ですが、浜名湖特有のある危険が潜んでいました。

(清水 将光 記者)

「事故があった現場です。陸地から見ると、水の流れもそれほどなく強くなく、穏やかに見えます」

浜名湖の観光スポット、弁天島。ここで、8日 午後4時半ごろ、水辺で遊んでいて溺れた小学4年生の救助に向かったブラジル人の男性が溺れ、死亡しました。一見穏やかに見える現場。しかし、事故当時、その様子は全く違っていました。

事故当時の浜名湖情報カメラの映像です。赤く囲われた1人が流され、岸に戻れなくなります。

これに気づき、近くの人が救助に。これが、ブラジル人男性とみられます。しかし、流れの強さから戻ってくることができません。

1人は、そのまま流されます。

さらに別の人が救助に向かいます。1人目を救助。

そして2人目も救助されます。わずか3分30秒の出来事です。

なぜ流れの違いが生まれるのか?浜名湖周辺を船で遊覧している弁天島遊船組合に話を聞きました。

(浜名漁協弁天島遊船組合 間瀬 泰成 組合長)

「(浜名湖は)今切口があって干潮・満潮があって潮が早い。川と同じような感じ」「流れがゆるやか、ということは「潮止まり」「潮が止まってるということは、1時間後にダーッ、早くなる」

事故当日の午前10時。事故の約6時間前の映像です。画面左に向かって潮が流れています。

その5時間後。潮の流れは穏やかになります。

さらにその1時間半後。今度は画面右に向かって潮が流れはじめました。

浜名湖では、時間帯によって流れがめまぐるしく変化するのです。

これは、事故翌日の夕方。事故当時と同じ時間帯の潮の満ち引きを撮影した映像です。

(長津 正敏 カメラマン)

「堤防の前は西に向かってかなり早い流れになってきました。そして砂浜の前は時計周りに渦を巻いている状態です」

その様子を上から見た映像です。流れの強さがわかります。遊船組合によりますと、現場は潮の流れだけでなく急に深くなっているところもあり、注意が必要な場所だといいます。

(浜名漁協弁天島遊船組合 間瀬 泰成 組合長)

「満潮時は満潮時は、急深というところはない。危険なのは、干潮時なんです。干潮時に水際で遊んでいると、水自体(浅瀬)の幅が少なくて、すぐ深みになってしまう」「海水浴場の時は、コースロープを張る。海水浴シーズンは安心監視もいるし」「海水浴場としての設定がないときに遊びに来るのは、お子様にライフジャケットを着せてもらいたい」

では、流されてしまった場合。どのようにすればいいのか、浜名湖で長年ライフセーバーをしている古橋理さんは、無理に泳がず浮いた状態で助けを待ってほしいと話します。

(浜松ライフセービングクラブ 古橋 理 理事長)

「人間は筋肉が固くなると沈みやすくなりますので、余計、溺れる可能性があるので、なかなか『落ち着いて』とは言いませんが(仰向けに)浮いていたらよろしいかと思います」

また、溺れた人を助ける側に対しては、救助する際に大切な3つのお願いがあると話します。

(浜松ライフセービングクラブ 古橋 理 理事長)

「救助する立場の方は、声掛け、手を差し伸べる、何かを投げていただく。この3つの条件がある。1つ目は『誰か溺れています助けてください』と大人を呼ぶ。2つ目については、何かを差し出す。釣りをしている人がいれば、釣り竿とか泳がないことがいい。3つめは、もし(溺れた人が)沖の方に行ってしまったら、何かを投げる。ペットボトルを投げるとか。またはスポーツシューズを3足4足くらい束ねてひもで結んで、投げて受け取って浮いてもらう」

夏場が近づき水辺でのレジャーも増える中、命を守るためにも十分な注意と備えが必要です。

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