社会福祉法人巡る贈収賄 元理事長に有罪判決

Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

静岡市清水区にある社会福祉法人「誠心会」の元理事長で、社会福祉法違反（収賄）の罪に問われている医師の男（48）に9日、静岡地裁は懲役1年6か月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。

判決によると被告の男は2016年から約6年間、社会福祉法人「誠心会」の理事長を務めていましたが、2021年9月から約1年間、社会福祉法違反（贈賄）などの罪に問われて公判中の男（52）から、社会福祉法人の理事、監事などを指定した人物に変更できるよう、権限を行使することを了承し、対価として2000万円をうけとる約束をしました。

静岡地裁の國井恒志裁判官は判決理由で「社会福祉法人の高い公益性、非利益性を無視した自己中心的な犯行動機は厳しい非難に値する」と指摘しました。

一方で被告が反省していることや前科がないことから執行猶予付きの判決が相当と説明しました。

國井裁判官は公判の最後、被告に対し「経営者としては失格」と語りかけ、「今後は医師として社会貢献してほしい」と説諭しました。