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【消防隊員死亡ビル火災】市消防局の当時の小隊長ら2人を業務上過失致死などの疑いで書類送検(静岡市)

Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2024年8月2日 17時11分

Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

2022年、静岡市の繁華街で消火活動中の消防隊員が死亡した火災で、警察は、2日、静岡市消防局の当時の小隊長ら2人を、業務上過失致死などの疑いで書類送検しました。

火事は2年前の8月13日、午後9時40分ごろ、静岡市葵区の繁華街にある雑居ビルの3階にある飲食店で起きました。火事はタバコの不始末によって起きたとみられ、消火活動にあたっていた静岡市消防局の駿河特別高度救助隊の隊員3人は飲食店の倉庫兼休憩室が火元とみてビルに進入、火元を発見した隊員は、現場を統括する小隊長に無線で報告し、小隊長が退出を命じたものの、3人のうち一番火元に近かった男性隊員が退出できず死亡しました。静岡市消防局は事故翌日の会見で…。

(静岡市消防局 伴野 泰造 警防部長・当時)

「装備については、特段不備のあったものはございません」

消火活動について問題はなかったと発言。そして男性隊員が亡くなってしまった原因は何か、警察や消防、市によって捜査・検証が進められてきました。2024年2月、市は検証結果を発表。その中で、命綱となる「隊員同士をつなぐロープをつけずに建物に侵入したこと」また、「出火した場所に背を向けて退出したことなどが規範通りではなかった」と指摘。これを受け、静岡市消防局は一転「消火活動に問題ないと判断したことは誤り」で「規範違反だった」と認め、現場を統括していた小隊長に対し、3人の隊員に命綱となるロープを使わずに進入するよう指示したとして減給6か月の懲戒処分としました。そして、2024年3月。

(静岡市 池田 悦章 消防局長)

「殉職されました隊員、ご遺族様には、あらためて心からおわび申し上げます、大変、申し訳ありませんでした」

遺族に向け、消防局長らが深々と頭を下げ謝罪しました。静岡市の難波市長も「命綱をつけていれば死亡事故は防ぐことができた」との見解を示しました。

(難波市長)

「実際に命綱をつけて侵入していれば、かつ火点に背を向けないで退出していれば、1人残されたことに気づかずに亡くなるという事態は避けられたと考えている」

火災からまもなく2年。警察は、2日、業務上過失致死の疑いで、当時の駿河特別高度救助隊の小隊長(40)を書類送検しました。小隊長は現場の責任者として安全管理をすべき立場にありましたが、警察は小隊長が注意義務を怠ったことが隊員が死亡したことに関係しているとみています。一方で、注意義務を怠ったことの具体的な内容は明らかにしていません。

また、出火原因として挙げられている従業員のタバコの不始末について、警察は火元の飲食店の元店長(35)を業務上失火の疑いで書類送検しました。元店長は、店の管理者としてタバコの始末について管理を怠った疑いがもたれています。

消火活動にあたった消防隊員が責任を問われた、この事件。警察は捜査を継続していて、今後、検察が起訴するのか判断が待たれます。

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