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【再発見の国民食】“干物離れ”が進む中…思わず食べたくなる新スタイルの「干物店」にフォーカス(静岡)

Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2024年10月9日 18時8分

Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

脂が乗ったやわらかい身と香ばしさが食欲をそそる「干物」。食卓を飾る国民食ですが、その消費量は減る一方です。

(公務員・40代)

「自分が買って食べるのはほとんどないかもしれない」

(公務員・30代)

「味が決まってるよね、干物…」

(会社員・40代)

「グリルで焼くと汚れるし、臭いも部屋に充満するので…」

ライフスタイルの変化などから、自宅での調理が敬遠されがちな干物。そこで、エブリィライフは干物が思わず食べたくなる新スタイルのお店に注目します。

近年よく耳にする「干物離れ」。総務省の調査では2023年、一世帯あたりの干物類の支出額は1万561円。これは20年前と比べると約3割も減少しているのです。この現実に日本一の干物生産量を誇る沼津市の老舗メーカーは…。

(ヤマカ水産 小松 寛 社長)

「自分の代で(会社を)途切れさせてしまうのはやってはいけないこと…非常に危機感を持っている」

百年以上の歴史を誇るヤマカ水産。職人の手作業で大量の魚が一枚一枚丁寧にさばかれています。一日に扱う枚数はおよそ1万5000枚。しかしこれでも10年前に比べると半分ほどだといいます。

(ヤマカ水産 小松 寛 社長)

「最盛期は沼津市内に300軒の干物屋があったが現在は50数軒くらい」

約8割の干物メーカーが廃業という厳しい現実。「ヤマカ水産」では、干物の消費拡大につなげようとさまざまな取り組みにチャレンジ。そのひとつがこちら。「骨があって食べづらい」という声に応えるかたちで商品化し、約5年前から販売を始めた中骨を取ったアジの開き。しかし、本音を言うと葛藤があるようで…。

(ヤマカ水産 小松 寛 社長)

「骨の周りが魚は一番おいしい。そこを取ってどうなのという思いもあったが、客が望んでるのならと思って取ってみた」*

さらに、家で焼くことに抵抗があったり、そもそも干物を食べる習慣がない人たちに、まずは、おいしい干物を食べてもらおうと、2024年7月、干物のカフェレストランをオープン。コース料理では前菜から始まりメインの干物、締めのデザートまで、一品ずつ出来立てを提供するなど、これまでの干物のイメージを変える演出が行われています。そして、干物はプロの料理人が目の前で焼いてくれます。

(高山 基彦 キャスター)

「身のいい弾力、肉厚ですね。うわ~おいしそう」「ん~ふっくらしていますね。凝縮されたうまみがずっと口の中に残っていて、いい余韻ですね」

このプロの干物の味を求めて、この日も平日ながら満席に。

(利用客)

「家で焼くとぼそぼそしたり火加減で味が変わってしまう。こういう店でおいしい状態で食べられるなら何回も通いたいなと思う」

(利用客)

「干物の価値観がぐっと…周りに際立たせてもらって上がってくるだろうな…」

(ヤマカ水産 小松 寛 社長)

「定食で1000円くらいをイメージしていると思うが、干物の価値をそこまで理解してくれるか不安だったが、『干物おいしいね』という声をいただいているので、店を出してよかったと思う」

干物の新スタイル店は熱海にも。

(高山 基彦 キャスター)

「干物屋のイメージと違います。皆さんお酒を飲んでいて何やら立ち飲みのバーみたいな雰囲気ですね」

ここは熱海で最も古いとされる「小沢ひもの店」。ところが干物の販売ブースはすみに追いやられ、店の半分が立ち飲みエリアに…。冷蔵庫にはクラフトビールが並び、壁にはオリジナルTシャツとても干物店とは思えない店構えです。

(利用客)

「ちょっと新しい感じで入りやすいですね」

(利用客)

「ここは全然臭さとかなくておいしい臭いがプンプン…」

(利用客)

「味の保証が土産を買っていく人にできるからいいなと思う」

ここでは、200円を払えば購入した干物を店の人が焼いてくれて、店内で食べることができます。

(小沢ひもの店 小澤 毅さん)

「コロナで客がいなくなって、干物を売っているだけではということで、食べてもらえばわかってくれるという部分がプラスアルファで、買ってもらえたらありがたいと思って始めた」

1年半前にこのスタイルにしたことで、干物の売上げが目に見えて良くなったと言います。

(小沢ひもの店 小澤 毅さん)

「おまたせしました~」

(高山 基彦 キャスター)

「ありがとうございます」「身がしっかりしてる湯気も出ていて本当においしそうです」「うまみが濃いですね」「客の反応はどうですか?」

(小沢ひもの店 小澤 毅さん)

「食べられるんですかと店に入ってくる人が多くて、焼きますよというと食べてくれて、みな感動して帰ってくれる」

(高山 基彦 キャスター)

「今後、店としてどうしたい?」

(小沢ひもの店 小澤 毅さん)

「ここおいしかったよ、ここに行ったらおもしろいよという情報交換の場として提供できたらなと思ってる。干物をつまみながら、お酒を飲みながら楽しい会話をしてほしい」

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