【解説】13日夜・宮崎で震度5弱を観測した地震…その特徴などについて専門家に聞く(静岡)
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2025年1月14日 19時22分
13日夜、宮崎で震度5弱を観測する地震が発生し、気象庁は一時南海トラフ巨大地震との関連を調査。その後、関連しないと結輪づけました。今回の地震の特徴などについて専門家に話を聞きます。
13日夜9時19分ごろ、日向灘を震源とする地震があり宮崎で震度5弱を観測。高知と宮崎では一時津波注意報が発表され、宮崎では最大20センチの津波が観測されました。
日向灘を震源とする地震は2024年8月にも…宮崎で震度6弱を観測するマグニチュード7.1の地震が発生し、気象庁は南海トラフ地震の想定震源域とその周辺で規模の大きな地震が発生する可能性が平常時と比べて、相対的に高まっているとして南海トラフ地震臨時情報・「巨大地震注意」を発表しました。
13日発生した地震のマグニチュードは速報値で「6.9」。気象庁は、今回も南海トラフ臨時情報・調査中を発表し南海トラフ巨大地震との関連性について専門家による評価検討会を開催しました。臨時情報・調査中では、今後の巨大地震に備え、地域によって1週間程度事前避難が必要となる「巨大地震警戒」、備えの確認を呼びかける「巨大地震注意」、巨大な地震につながる恐れがないと判断される「調査終了」かを決めます。臨時情報が出たことで静岡でも動きが・・・
(佐藤 優里 アナウンサー)
「午後11時過ぎの県庁です。こちらでは先ほど気象庁が南海トラフ地震臨時情報を発表したことを受けて職員が集まってきています」
県の危機対策課をはじめ、県内の各自治体でも気象庁の発表を待つとともに、今後の対応について準備が進められていました。そして、地震発生から約2時間半後。評価検討会が調査結果を発表。
今回の地震は「巨大地震注意」の発表基準の3分の1程度と小さくマグニチュード7.0に達していないことから、「南海トラフ地震発生の可能性が平常時と比べて 相対的に高まったと考えられる現象ではない」と、「調査終了」を発表しました。一方で、いつ発生するかわからない南海トラフ地震に対し県は日ごろからの備えを呼びかけています。
(県 危機管理部 黒田 健嗣 危機管理監)
「南海トラフ地震はいつ起こるかわからないというのが基本。突然地震は起こるものなので日ごろの備えをこれを機に改めて確認していただきたい とくに食料、水、携帯トイレ等の備蓄 そういった備えをこれを機に確認していただきたい」
(スタジオ解説)
(徳増 ないる キャスター)
ここで地震のメカニズムに詳しい専門家にうかがいます。常葉大学静岡草薙キャンパス副学長で、津波工学や防災情報が専門の阿部郁男教授です。
13日、南海トラフ地震臨時情報「調査中」後、専門家による評価検討会が開かれ、その結果、「調査終了」が発表されました。一連の流れについて、ご説明いただけますか?
(常葉大学静岡草薙キャンパス副学長 阿部 郁男 教授 専門は津波工学・防災情報)
私たちは今、「南海トラフ」というところで起きる巨大な地震に対して備えを進めているわけなのですけれども、きのう(13日)起きた地震が、その想定される震源域で発生した地震になります。で、その想定される震源域が全部、ガサっと動いてしまうと、これが、いわゆる私たちが今恐れているマグニチュード9.0の巨大な地震そいうふうなものになりますが、きのう起きたのも、それから昨年8月に起きたのも、ちょうど宮崎県の沖で発生したマグニチュード6.9であったり、マグニチュード7.1であったりといった、そういったごく狭い範囲のプレートが、ズルっと…ちょっとだけ動いたというふうなことで、これ、さらにプレートの動きが広がっていって、巨大な地震につながるのではないかというふうなことを、一旦、調べましょうということで、一旦、巨大地震、「南海トラフ臨時情報」の「調査中」というふうなものが出されたのですけれども、先ほどのVTRにもあったように、まず、マグニチュードの基準に、ちょっと今回、達していなかったということと、そのあと、特段、変わった地震の変化がみられなかったというふうなことで、今回は「(調査)終了」という形で情報が発表されたというふうなことになるかと思います。
(津川 祥吾 アンカー)
きのうの地震と、去年8月の日向灘の地震、少し規模が違ったということですけれども、場所がほとんど同じだと思いますけれども…これは全く違う地震ということなのでしょうか?
(常葉大学静岡草薙キャンパス副学長 阿部 郁男 教授 専門は津波工学・防災情報)
基本的には、同じような形で、プレートの間がちょっと滑ったというふうなことになりますが、それが、去年8月の地震よりも、今回の方が、ちょっと小さかったということと、それから、前回、去年8月の地震の少し隣で、ちょっと小さめの地震が起きたというふうな形でご理解いただければ…というふうに思っています。
(津川 祥吾 アンカー)
今回は、前回、8月のように「巨大地震注意」が出ずに「調査終了」になりましたが、私たち静岡県民としては、南海トラフ地震の危険性が下がったわけではないので、引き続き注意が必要…ということでよろしいですかね?
(常葉大学静岡草薙キャンパス副学長 阿部 郁男 教授 専門は津波工学・防災情報)
そうですね、先ほどのVTRにもありましたけれども、マグニチュード7.1とですね、今回のマグニチュード6.9というのは、そんなに大きな違いというのはないのです。ただ単に、基準を超えていたかどうかで「調査終了」だったり、「巨大地震注意」という情報が出されたのですけれども、地震というのは、いつ起こるかわかりませんから、引き続き備えというものを確認して継続していただく、特に、画面にも出ていますけれども、「南海トラフ地震」というのは、今後30年以内に発生する確率が70%から80%というふうなことになっていますので、いつ起きてもおかしくないように、今回、備えを確認していただくようなきっかけとなってもらえればというふうに思っています。
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