1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

【解説】「年収の壁」123万円に引き上げ明記「税制改正大綱」与党・国民民主党間協議の行方は?榛葉幹事長に聞く(静岡)

Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2025年1月16日 20時42分

Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

(スタジオ解説)

(伊藤 薫平 キャスター)

与党と国民民主党の「3党の合意」では、年収の壁、103万円から「178万円を目指す」と書かれていましたが、その後、与党は2025年度については「123万円」を提案して協議が中断し、2025年度の「税制改正大綱」には123万円に引き上げることが明記されました。今後も、与党と国民民主党で、さらなる引き上げに向けた協議が続きますが…。大綱に明記された123万円と国民民主党が主張する178万円では減税額に大きな差がでます。専門家の試算によると、額面の年収が400万円の人で、123万円に引き上げた場合、納める税金は、5千円減少。一方、国民民主党案の178万円の場合、11万3千円減少することになるため減税額には大きな開きがあります。

(津川 祥吾 アンカー)

いろいろなケースがあるので、単純には比較できないところがありますが、榛葉さん、実際いまこの協議が、先ほどお話いただいた通り、来週からということで…?

(国民民主党 榛葉 賀津也 幹事長・参院静岡選挙区選出)

まあ、ガソリン税よりも「103万円の壁」で、おそらく来週から、国会前に、私の経験上、スタートするようなことになると私は思っています。

(津川 祥吾 アンカー)

交渉事ですから、今の段階でお話しできること、限度あるかもしれまでんが、ひとつ確認したいのが、財源についての議論が、与党の人と、国民民主党の人とでは、ちょっと議論がかみあっていないなという感じがするので、改めて説明いただいてよろしいですか。

(国民民主党 榛葉 賀津也 幹事長・参院静岡選挙区選出)

国民は税金を払いすぎていますよ。5年間で23兆円も税金を取りすぎているんです。コロナ禍で経済が、まだ経済が止まっている時から過去最高の税収で、5年連続、今年度も取りすぎています。23兆円。去年(2024年)は17兆、その前は11兆。この間も税収は上振れているんですね。税金はあるんです。そもそもですね、30年前に103万円に上げた際に、財源論なんてやっていないし、与党が衆議院選挙の際に、選挙のたびに「10万円給付する」とか調子のいいこと言っていますが…その時に財源論やっていますか?われわれが減税して、国民に税金を返すときばかり「財源を示せ」というけれど、さっき言ったように、税金は払い過ぎていますから。払い過ぎた税金を国民に返すだけなのですよ。今がちょうどデフレと好景気を転換する大事な時ですね。今、スーパーへ行ったら、キャベツ1個1000円。大根1本400円ですよ。それで「生きていけますか?」ということです。で、「103万円の壁」というのは103万円まで税金かからない。つまりは、最低限、国民が103万円ないと生きていけないね…という金額なんです。ところが103万円で生きていけるわけないじゃやないですか。だからわれわれは178万円まで、それは、最低賃金が1.73倍まで上がっているので、それに乗じて、その控除も173万円まで上げる。123万円で、自民党の税調のみなさん「生きていけますか?」と。生活感がまったくないのですね。税制や制度をつくっている国会議員が、本当にひとりひとりの県民、市民の苦しみ、生活感に対する緊張感が全くないと思いますよ。

(津川 祥吾 アンカー)

財源については、与党側は、要するに、他の財源をどこからか持ってこい…示しなさいという言い方をされますけれども、国民民主党としては、選挙の時からおっしゃっていたと思いますが、税金がたくさん入っているのだから、その分、減らすべきだという議論ですね?

(国民民主党 榛葉 賀津也 幹事長・参院静岡選挙区選出)

しかも、これだけ増やせば、減税ということは、税収は減るということは、国民に税金が返るということですから、それは経済が回るでしょう。消費に回るでしょう。そうすると経済のパイが大きくなると、自然に税収も増えるし、そのことは何も言わないのですよね。

(伊藤 薫平 キャスター)

その財源の話しに関連して次に進めるのですが、来週24日から通常国会が始まります。少数与党の石破政権が年度内に来年度予算を成立させるには野党との連携が欠かせませんが、与党は、維新との連携も模索しています。維新が主張する「高校授業料無償化」は国民が主張する「178万円の壁の引き上げ」に比べ、はるかに少ない財源で実現ができる状況にあります。

(津川 祥吾 アンカー)

青山さん、この件についてちょっとうかがいたいのですが、以前、青山さんに解説いただいた時にですね、自民党、与党側からすると、国民民主党、それから維新、だけではなくて、立憲民主党も含めて、「カードを3枚持っているんだ」と。そういった中で、今後の予算をどうやって通すかということを検討しているのではないかという話でしたが、この点はいかがでしょうか?

(政治ジャーナリスト・元日本テレビ官邸キャップ 青山 和弘さん)

特にですね、去年(2024年)の臨時国会、つまり衆議院選挙が終わった直後は、自民党は相手として考えるのは国民民主党しかなかったのですね。なので「103万円の壁」の見直しで議論が進んできたのですが、その後、日本維新の会が、石破さんに近い前原さんが共同代表になった…そして立憲民主党も大分歩み寄りを石破政権に見せるようになってきた。こんな状況の中で「カード3枚」を手にしたという状況なんです。榛葉さんにうかがいたいのは、やはり、日本維新の会が、前原さんが共同代表になったことなどで、ちょっとやはり風向きが厳しくなってきたなというのは率直に感じていないでしょうか、今。

(国民民主党 榛葉 賀津也 幹事長・参院静岡選挙区選出)

まず、前原さんが国民民主党を出た理由が、「玉木と榛葉が、ちょっと自民党に寄りすぎているのではないか」って離党したんだけれど、よくわからないけれどね、まあ、それは置いておいてですね、これは、どちらのカードで、よりコスパ良く予算を通そうなんていうのは…これは国会議員、与党の政治家の論理ですよ。これ、今やらなかったら国民が困っているので…どちらを天秤にかけてやれば、予算を通す…やり過ごそうというのが正に国民不在の永田町の論理ですね。こんなことを言ったら国民が激怒しますよ。「高校無償化」も大事。そして「103万円の壁」を「178万円」に限りなく近づける。これも大事。これ国民のためですからね。永田町が、与党が法案を通すために駆け引きをやっていたら、必ず“しっぺ返し”が選挙で返ってくると思います。

この記事の動画はこちらから再生できます

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください