いつ誰が巻き込まれるか分からない犯罪 被害者支援の現状と課題とは
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2025年1月24日 18時13分
24日、静岡県警本部で開かれたのは犯罪被害者の支援に向け警察や関係機関などの連携強化を図るための協議会です。
全国被害者支援ネットワークの顧問を務める安田貴彦さんが講師として招かれ、およそ56人の参加者が耳を傾けました。
(安田貴彦氏)
「世界的に見れば、日本の長い歴史の中でも今は比較的安全であるかもしれませんが、一生の間に(犯罪)被害と全く無縁であるという風に言えることは本当に少ないのではないか」
いつ、だれが巻き込まれるかわからない…
あなたは犯罪被害者の支援について考えたことはありますか?
「兄を無慈悲に殺した相手を同じ目に合わせたいと思うのは当り前じゃないですか」
「誰が悪いと考えたくないけれど夜になると、どうしても考えてしまう」
これは静岡中央警察署に展示されている犯罪被害者のメッセージ。
2024年11月に展示をリニューアルし支援に携わる職員のメッセージも書かれています。
犯罪被害者とは犯罪などの被害にあった人やその遺族らのことで交通事故の被害者も含まれます。
この支援をしている団体の1つが認定NPO法人静岡犯罪被害者支援センター。
(相談員)
「こちら静岡犯罪被害者支援センターです」
この場所では犯罪の被害にあった人や遺族が電話や面接で支援などについて相談できます。
2023年度、この支援センターが受け付けた相談はあわせて491件。
実際、どのような相談があるのでしょうかー
(相談員)
「電話などでの相談というと、やはり性犯罪とかが多くなりまして、 性犯罪を受けたんだけれども、まだ警察に届け出ができていないとか、これからどうしたらいいんだろうとか、/すごく精神的に悩んでしまって、調子が悪いんだけれどもどうしたらいいんでしょうとか」
こうした相談に対し、相談員がカウンセリングをするほか、捜査機関の聴取や裁判に付き添うなど幅広い支援が行われています。
県内では自治体の支援も進み、2024年4月、すべての市町で犯罪被害者支援に関する条例が制定され、見舞金が制度化されました。
しかし、市町によって見舞金の金額や受け取れる条件が異なるなど、様々な課題も指摘されています。
(相談員)
「現実的な問題になると、どうしてもお金の問題っていうものが出てきまして。/ご自宅からどうしても引っ越さなければならない、仕事を辞めざるを得ないとか、いろんな方がいる/最近は見舞金とかあるが、継続的に長いことをこう支援していけるものがあればいいなとは思っています」
さらに、犯罪被害者支援の認知度も課題の1つとされています。
こうした中、2024年11月、静岡大学で開かれたのは教育学部の学生およそ120人に向けた県警による犯罪被害者支援に関する講義。
(担当者)
「いわれのない誹謗中傷、SNSもありますのでいろいろな言葉を投げかけられる」「後は刑事のほかに民事裁判の準備や対応もありまして、直接的被害ではなくて新たな被害を生む2次的被害と呼ばれている」
現状を知ってもらおうと県警の担当者が被害者の置かれている立場や心理状況について説明しました。
(学生 )
Q被害者支援については知っていたか?「いや、知らなかったです」「被害者の方がどんな状況に陥ってしまうのか、心理面とかがすごく心に残っていて、それを今回の講義みたいに知る人が増えることで支えられる人がたくさんいる社会が作れると思った」
こうした、理解を進めるための取り組みも始まっていますが…
静岡犯罪被害者支援センター理事長の白井孝一弁護士は被害者が本当に必要としている支援を届けることも大切だと訴えます。
(白井弁護士)
「被害者にとって一番大きな悩みは、被害者は受けた被害をきちんと回復してほしいが、加害者が本来やるべきであるが加害者がそういう状態でできなくなった場合、国の方できちんと賠償金などを立て替えて払い、国が加害者から取り立てる制度を作ってほしい被害者は国に求めている/犯罪による被害っていうのは、いつどこで自分や家族、友人に起こって、降りかかってくるかわからないので/ご理解をいただきたいという風に思います」
この記事の動画はこちらから再生できますこの記事に関連するニュース
-
住居侵入疑い巡査長を逮捕 静岡県警
共同通信 / 2025年1月30日 23時37分
-
【記者が解説】24年前に発生した殺人事件の裁判員裁判 DNA鑑定の評価は? 広島地裁
広島テレビ ニュース / 2025年1月30日 19時48分
-
鹿児島県内の犯罪3年連続増加 性犯罪・うそ電話詐欺が増加傾向
MBC南日本放送 / 2025年1月27日 20時5分
-
【司法書士ライタス綜合事務所_第2回】緊急警告:闇金の新たな手口「債務者利用型」取り立ての危険性を公開
@Press / 2025年1月22日 10時0分
-
娘を事故で亡くし、日常は崩壊した―父が感じた「被害者の生きづらさ」 犯罪被害者基本法成立から20年、自治体に広がる支援と課題
47NEWS / 2025年1月19日 9時0分
ランキング
-
1死亡事故発生の「危険な踏切」 鉄道会社・神戸市・国交省が再発防止策議論 工事主体や費用巡り意見が食い違う場面も 多くの出席者が「踏切廃止」提案
ABCニュース / 2025年1月30日 19時56分
-
2旅券発給拒否、二審も「違法」=安田純平さんの訴え認める―東京高裁
時事通信 / 2025年1月30日 19時26分
-
3マイナカードと免許証の“一体化”は「義務ではなく個人の自由」注意点とメリット&デメリット
週刊女性PRIME / 2025年1月30日 18時0分
-
4エレベーターで男性挟まれる事故 脳にダメージ受けた可能性も
KKT熊本県民テレビ / 2025年1月30日 19時49分
-
5沖縄・南大東村で郵便物584通を配達せず 日本郵便沖縄支社、期間雇用の従業員を懲戒解雇
沖縄タイムス+プラス / 2025年1月31日 7時26分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください