【誕生200年】静岡発祥にして栄養豊富・ヘルシーな“おやつ”「干し芋」の魅力と秘密を調査
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2025年2月12日 17時50分
優しい甘さと素朴な味わいからついつい手が伸びてしまう「干し芋」。食物繊維やミネラル、ビタミンなどが豊富なことから手軽でヘルシーなおやつとして注目されていますが…。実は、この干し芋、静岡が発祥ということご存じでしたか?そして、誕生から200年を迎えある特別なプロジェクトも進行中なのです。「エブリィライフ」は、素朴な甘さが癖になる!?静岡が誇る冬の“おやつ”「干し芋」の魅力とそのヒミツを調査します。
まず、向かったのは牧之原市にある「まるととづか」。約30年にわたり、サツマイモの栽培から加工までを手掛ける「干し芋」の専門店です。
(岩本 美蘭 アナウンサー)
「こちらではどんな作業を?」
(まるととづか 戸塚 信吾さん)
「サツマイモの皮をむいてる」「干し芋をつくるときは、皮をむいて裁断して並べる一連の作業になるが、皮むきは熱々のイモでないとうまくむけない」
(岩本 美蘭 アナウンサー)
「全部、手作業なんですね」
(まるととづか 戸塚 信吾さん)
「薄皮が残っていると黒く変色したりするので、なるべく厚めにむくことにこだわっている」
皮をむいたサツマイモは、しっかり熱を取ってから、ピアノ線を使ってスティック状にカットします。これを1つ1つトレーに並べて乾燥させることで「干し芋」が完成するのです。
(岩本 美蘭 アナウンサー)
「うわ~すごい、おイモの絨毯がありますよ。輝いていますね。どのくらいの期間干す?」
(まるととづか 戸塚 信吾さん)
「先ほどの皮剥きの作業から場所は移動するけど、3日半くらい…機械乾燥だけしたものと天日干しだけしたものを比べたときに、やはり、天日干ししたときの味の濃さというのを、今でも、こだわりでやってる」
丹精込めてつくった「干し芋」は、県内の道の駅やサービスエリアなどで販売していますが、この工場内にも直売コーナーがあり、様々な種類の「干し芋」がずらり…。中には格安のアウトレット品も…。これは「干し芋」の隅だけを集めた「はしっこ」。これだけ入って、なんと250円です。ということで、イチ押しという、ねっとりとした食感が楽しめるスティック状の「干し芋」をいただきました。
(岩本 美蘭 アナウンサー)
「大きい両手を使わないと食べられない『干し芋』って、なかなかない」「甘い」
(まるととづか 戸塚 信吾さん)
「厚さがある分、干していくことで(甘さが)凝縮されていくので、かめばかむほど味が出てくると思う」
(岩本 美蘭 アナウンサー)
「ねっとりしていて、『羊かん』のような食感にも似てる。密度がすごい」
ところで、「干し芋」に白い粉が付いていること、ありませんか?実はこれ、「干し芋」を寝かすことで、サツマイモの糖分が結晶化したもので、いわば、甘さの証なんです。戸塚さんのおすすめは、半年以上寝かせて真っ白になった「干し芋」だとか…。
(まるととづか 戸塚 信吾さん)
「うちの『干し芋』は賞味期限が3か月あるけど、これを開けずに食べずに3か月ぎりぎりまで待てば、ちょっと粉があるイモが食べられると思う」
(岩本 美蘭 アナウンサー)
「このおいしさを知ったら3か月も待てないかも…」
ところで、この「干し芋」、実は静岡県が発祥といわれているのです。今から250年以上前の江戸時代。御前崎沖で難破した薩摩藩の船の乗組員を御前崎の村役人・大澤権右衛門が助け、そのお礼として、サツマイモの栽培方法を教わりました。その後、御前崎の農家・栗林庄蔵がサツマイモを煮て薄く切ったものを天日で干す「煮切り干し」が考案され、それが今の干し芋へと発展し、御前崎市やその周辺が一大生産地となったのです。御前崎市では、今でも権右衛門を「いもじいさん」、庄蔵を「いも切干じいさん」として語り継がれているそうです。そんな御前崎市では、現在、市をあげて、あるプロジェクトが進行中です。それが。
(御前崎市 企画政策課 若宮 柚芽さん)
「御前崎市は市制20周年、そして『干し芋』作りが始まって200周年を迎えました。これを機に御前崎の『干し芋』を、もっと市内外に広めたくて『干し芋プロジェクト』を発足」
「干し芋」づくりが始まったのは1824年といわれていて、御前崎市では、地元のサツマイモ生産者や飲食店、高校生らと協力して御前崎の「干し芋」をPR。2024年、秋に行われた産業イベントでは、飲食店が考案した「干し芋」を使ったスイーツも披露されました。
御前崎市にある洋菓子店「メリケンコ」。ここもプロジェクトに参加しています。
(岩本 美蘭 アナウンサー)
「中に入るとさっそく焼き菓子が並んでいます。そして、こちらにはケーキもたくさんありますね、あっ、見つけちゃいました。『御前崎産干し芋のバターサンドクッキー』、手書き風のパッケージでかわいい」
プロジェクトに合わせて、新たに開発したという「干し芋」のバターサンドクッキー。バタークリームの中に、角切りにした「干し芋」が混ぜ込まれています。
(岩本 美蘭 アナウンサー)
「クリームの柔らかさと外のサクサク感、この違いがいいですね。それを感じている間に、ゴロゴロ『干し芋』が出てきて、素材の甘さも生かされてる」
(メリケンコ 古賀 有希子さん)
「『干し芋』の場合は味が凝縮されていて、食感もねちっとした感じでドライフルーツ感が出るので、この商品に使った」
(岩本 美蘭 アナウンサー)
「今回のプロジェクトに参加した理由は?」
(メリケンコ 古賀 有希子さん)
「まだまだ、干し芋の魅力が知られていないということで、洋菓子店としてできること、『干し芋』の魅力を、もう少し付加価値をつけて作っていけたらなと思って参加させてもらった」
「干し芋」の概念が変わるような、もっちもちの「干し芋」でした。
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